国道463号線沿いにワンフロア、4,500㎡超で出店
12月20日にオープンしたケーズデンキ埼大通り店は、売り場面積が約4,550㎡。1階は駐車場のピロティ形式でワンフロア店。駐車台数は195台で、販売員はバイトも含めて50名弱という規模である。立地はさいたま市浦和区と所沢市を結ぶ国道463号線、通称浦所バイパスと国道17号とがクロスする埼大通り交差点のそばである。
同店の鈴木正己店長は入社18年目で、茨城県のシーサイドひたちなかから異動。「以前、武蔵浦和店で勤務をしており、13年ぶりにさいたま市に戻ってきました」と語る。周辺の交通量は非常に多いが、渋滞発生のメッカということもあって、商圏は車で15分程度の圏内と想定しているが、「道路が混むため、さほど遠くからの集客は望めず、商圏としては桜区と中央区、浦和区、南区と西区の一部辺りと考えています」という。
周辺は住宅街で戸建てが多く、客層について鈴木店長は次のように話す。「年配の方が多いイメージを持っていましたが、ベビー用のカートを押したお子様連れのお客様の来店も多く、30代と年配の方という2つの層が多いように感じています」。
オープン前に約300人のお客が行列をつくる
午前10時のオープン前には300人ほどが行列を作り、午後をとうに過ぎても客足は衰えず、臨時レジを多数設けたにも関わらず、レジ待ちの列ができているほどだった。それだけ同店のオープンに期待していたお客が多かったことの表れといえよう。
売り場はケーズデンキの基本フォーマットに沿ったもので、PCサプライ商品を除いて、壁面に大型商品を配置。エントランス近辺には携帯電話と関連商材、そして理美容コーナーを据えて、調理家電や生活家電、オーディオ、デジタル系家電などは中島で展開する形だ。
150cmの高さの什器で売り場の視認性は良好
ほとんどの什器の高さは150cmで店内の奥まで見通せるため、お客が目的の売り場に行きやすい。また、従業員にとってもお客がどこにいるかが把握しやすいというメリットがある。
鈴木店長は「通常は店内の真ん中辺りにいることが多く、什器が低いのでお客様の位置だけでなく、従業員の位置も把握しやすい」と視認性の良さが従業員への指示にも役立つという。
什器に付けたパネルを活用し、お客への情報を提示
家電量販店においては、販売時の成約率をいかに上げるかが重要な課題となっている。しかし、来店したすべてのお客に接客をすることは物理的に不可能だ。そのため、同社では各商品の展示でバックパネルを活用して、セルフであってもお客が商品を選びやすいように努めている。
パネルはさまざまで、商品選びのポイントが書かれているものもあれば、タイプの違いを記述していたり、あるいはお客への提案というものもある。実際に「接客できないときはお客様がパネルを見て商品選びに活用していただいていますが、接客においてパネルの表示を指し示して提案を行うこともあります」(鈴木店長)という。
12月1日から始まった新4K8K衛星放送を売り場でも積極的にアピールして、テレビの販売促進につなげている。
また、各商品を1つのコーナーに集めて群展示し、お客に気づきを与え、購入意欲を刺激する取り組みも行っている。
カート類を充実させ、快適な買い物をサポート
店舗には、さまざまなお客が来店する。それこそ幼児連れのお客から高齢者まで、老若男女を問わず、また、車椅子での来店もある。同店では各種のカートやキャリーを用意し、来店客が店内を回遊するサポート策を講じている。
ケーズデンキではポイント制度を導入していない代わりに、あんしんパスポートアプリを推進。オープン時はカウンターを設置して、大型のデジタル・サイネージをそのそばに配置。アプリの登録設定をサポートしていた。サイネージに表示される内容が変化することで誘引効果は大きいという印象を受けた。
鈴木店長は「ケーズデンキのスローガンである本当の親切を実行するため、それぞれのお客様に合わせた親切を行っていくことに努めていきたいと考えています」と話す。お客様に合わせた親切とは、「例えば、年配のお客様は使い方などを分かりやすく聞きたいだろうし、若いお客様は詳しい機能の説明が聞きたいと思っているのではないかと思います。ですので、そのお客様が知りたい、聞きたいと思っていることにしっかりと応えた親切を実行していきます」と説明する。来店客の多さから期待の高さがうかがわれる同店では、親切丁寧をしっかりと実行し、固定客づくりに取り組んでいくという。
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ケーズデンキ
・ケーズデンキ 埼大通り店