上新電機が大阪・日本橋地区の店舗を移転・統合して再編 日本橋1ばん館はS&Bで立体駐車場兼事務所棟として新設


上新電機は大阪・日本橋地区に本社を構え、近隣のでんでんタウンで複数の店舗を展開している。東京・秋葉原、名古屋・大須と並んで3大電気街と称されたでんでんタウンも秋葉原と同様に街自体が変わってきた。同社ではこのほど日本橋店舗の再編を発表。店舗の建て替えを含めて、現在営業している店舗の移転や統合で同地区での店舗網を再構築するというものだ。

日本橋地区の店舗は5店の異なる店舗ブランドで営業

かつて大阪を本社とする家電量販企業は複数社存在していた。しかし、家電量販企業同士による競争激化やリーマンショックによる景気の冷え込み等による影響から消滅や業態変更、またはM&Aで大手家電量販企業の傘下となる企業が続いた。

これらの企業は大阪を代表する電気街のでんでんタウンに旗艦店を出店していたが、店舗の撤退が続出。郊外に大型店が続々とオープンしたこともあり、でんでんタウン自体も集客力が弱体化し、秋葉原と同様に電気街からサブカルチャーの街に変貌してきた。

かつて堺筋には多くの家電量販店が店舗を構えていたが、次第に家電店は減少してきた。写真は2001年当時の堺筋

このような変遷の中、上新電機も出店エリアを拡大していくと同時に、でんでんタウンがある日本橋地区での店舗展開も行ってきた。しかし、街の変遷とともに店舗網の整備も必要となり、現在、同地区では取り扱い商材の異なる5店が残っている。

その5店とは家電を扱う旗艦店の日本橋1ばん館と音楽・映像ソフトやTVゲームを扱うディスクピア日本橋店、情報家電のJ&Pテクノランド、玩具や模型のスーパーキッズランド本店、フィギュアやプラモデル等のスーパーキッズランドキャラクター館である。

スーパーキッズランド本店は2006年に日本橋5ばん館の跡地にオープンした

建て替えにより新日本橋1ばん館を開設予定

上記の5店について同社はS&Bを含む再編を行うことを発表した。まず、ディスクピア日本橋店を10月25日で閉店し、11月3日には日本橋1ばん館もクローズ。両店舗は数十年前に建てられており、旧耐震基準のために建て替えるとのことだ。

計画ではディスクピア日本橋店の跡地を新日本橋1ばん館(仮称)として開設し、日本橋1ばん館の跡地には同地区に点在する事務所を集約して立体駐車場を併設した事務所棟を建設する。

両店の機能はJ&Pテクノランドに統合。J&Pテクノランドも11月1日に一旦閉め、店内を改装したうえで11月7日にジョーシン日本橋店としてリニューアルオープンする。

J&Pテクノランドは日本橋1ばん館とディスクピアの取り扱い商品を融合し、ジョーシン日本橋店としてリニューアルオープンする

スーパーキッズランドキャラクター館は11月23日に閉店し、その機能をスーパーキッズランド本店に移す。スーパーキッズランド本店は10月12日から11月27日まで1階のみの営業として耐震補強・改装工事を行い、11月28日に全館オープン。再編がすべて終了すると、現在の5店体制は3店体制になる。

スーパーキッズランド本店はキャラクター館と統合して専門性をさらに高める

再編のきっかけは店舗の耐震基準の対応

同社によると、今回の再編は建物の耐震・補強工事がきっかけ。確かに街自体は変わってきたが、今も遠方からの来店客は多く、日本橋1ばん館の高級オーディオやJ&Pテクノランドの高スペックの自作PC、スーパーキッズランドの鉄道模型やラジコンなど、ここにしかない商品に対するニーズは現在も高いという。

店舗網の再編というと、後ろ向きに捉えられる傾向があるが、決してそうではない。新設する新日本橋1ばん館(仮称)は同社が兵庫の三宮1ばん館や京都の京都1ばん館と並ぶ都市型店舗と位置づけており、スーパーキッズランド本店も鉄道模型やプラモデルなど、マニアのニーズにも十分応えられる品揃えでキッズランドのフラグシップ店舗として運営していく方針だ。

長年にわたって構築してきた店舗のブランド力とターゲットに合わせた各店の個性を、日本橋という立地の特性に合わせて最大限活かすというのが、今回の再編の目的といえよう。これは8月に発表した3カ年の新中期経営計画の“各種販売チャネルの融合”とも合致する。各店の機能統合も含めた同社の今後の取り組みに要注目だ。

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