梅雨の部屋干し乾燥には三菱の衣類乾燥除湿機・ズバ乾とサラリを提案しよう


このところ洗濯物を部屋干しする世帯が増加している。ある調査では共働き世帯の8割が部屋干しをしているという。6月に入ってジメジメした季節が到来することで衣類乾燥除湿機の需要が増加する。三菱電機の衣類乾燥除湿機の2021年度新製品は4モデルをラインアップし、用途や除湿量などに合わせてお客への提案が可能だ。

共働き世帯の約85%が洗濯物を部屋干ししている

東海以西では5月中に梅雨入りとなった地域が多く、例年と比べて非常に早い時期の梅雨入りとなっている。関東甲信より東ではまだ梅雨入り宣言が出ていないが、来週あたりに梅雨入りとなりそうだ。

洗濯物を部屋干しする世帯は増加傾向にあり、ある調査では共働き世帯の約23%が毎回、部屋干しをしていて、状況に応じて部屋干しをする層と合わせると約85%の世帯が洗濯物を室内に干しているという。

三菱は2021年度の衣類乾燥除湿機の新製品を4月28日に発売した。2020年度は巣ごもり需要や特別定額給付金の支給、さらに長梅雨による需要の増加などで、出荷ベースでの国内需要は73.8万台で前年比112.0%と伸長した。

除湿機 出荷台数
2021年度は巣ごもり需要の反動減で出荷ベースでは前年割れの予想だが、2019年度比で大容量タイプは増加予想だ。三菱のリリースより

MJ-PV250SXの除湿能力は業界トップの24.5L/日

除湿機にはデシカント、コンプレッサー、ハイブリッドの3方式がある。三菱の2021年度モデルはいずれもコンプレッサー方式を採用。ラインアップはハイパワータイプのMJ-PV250SXとP180SX、ムーブアイ搭載タイプのMJ-M120SXとM100SXの4モデルだ。

インバーター制御の「ズバ乾 MJ-PV250SX」は、除湿能力が24.5L/日で業界トップの除湿能力を誇る。

三菱 PV250SX
MJ-PV250SXの除湿面積目安は戸建て木造和室が31畳まで、戸建てプレハブ洋室で47畳まで、集合住宅洋室で62畳まで。本体サイズは幅410mm×高さ630mm×奥行299mm

連続排水やインバーター制御で除湿機の不満点を改善

2020年11月に20~79歳の男女600人を対象とした除湿機の不満点に関するWeb調査では、①集めた水の処理、②動作音、③持ち運び、④電気代、⑤室内の温度上昇、が不満点の上位項目となっている。

除湿機 不満点
除湿機の不満点トップは、『除湿した水の処理が面倒』で回答者の約30%が不満点に挙げている

MJ-PV250SXでは、これらユーザーの不満点を改善。①に対しては約5.5Lの大容量タンク搭載で、排水の手間を軽減。また、市販のホースを背面のパイプに接続するだけで除湿した水をタンクに溜めることなく連続排水が可能。これは同社の全機種に共通した特長である。

三菱 除湿機 連続排水
背面の電源コード収納ケースを明けて内径15mmの市販のホースをパイプに差し込み、ホースを風呂場などの排水場所に設置すれば連続排水が可能となる

②は弱モードで34dB、衣類乾燥の夜干しモードでは36dB。深夜の住宅地が40dBで、ささやき声が30dB程度なので、深夜でも気がねなく運転が可能だ。

底面には4輪キャスター搭載で、③に対しては本体を持ち上げることなく室内の移動ができる。日中はリビング、夜間は寝室という使い方でも移動する際の身体への負担が少ない。

三菱 衣類乾燥除湿機 キャスター
移動経路の床面がフラットであれば、持ち上げる必要が全くなく女性やシニアでもラクに移動できる

インバーター搭載で湿度に合わせてパワーを自動でコントロールし、④ではムダな電力を使わない。強モードでは7畳を約13分で除湿し、電気代は約11円/1L。エコ静音モードでは3.4円/1時間と省エネ運転を実現している。

三菱 除湿機 インバーター
インバーターが運転のムダを抑えて湿度が高いところはパワフルに除湿し、湿度が低いところではソフトな省エネ運転をする

また、ヒーターを使わないコンプレッサー方式のため、⑤は控えめだ。

三菱 除湿機 ルーバー
衣類乾燥では上吹き広角ルーバーが広範囲に風を送って2kgの衣類なら約86分で乾燥させる

コンプレッサー方式が苦手とする冬場でも「冬モード」と「自動霜取」機能で低温時の除湿量を約60%アップするという。さらに内部クリーン機能を搭載し、本体内部を乾燥させることでカビ菌の成長を抑制する。

MJ-P180SXは除湿能力18L/日で、M120SXとM100SXはムーブアイを搭載

「サラリ MJ-P180SX」の除湿能力は18L/日(60Hz時)。強運転なら7畳を約19分で除湿する。タンクは約4.7Lと大容量で、PV250SXと同様に冬モードや夜干しモードも搭載している。

三菱 除湿機 P180SX
MJ-P180SXの除湿面積目安(50Hz)は戸建て木造和室で19畳まで、戸建てプレハブ洋室では29畳までで、集合住宅洋室は39畳まで。本体サイズは幅372mm×高さ594mm×奥行281mm

部屋干しおまかせムーブアイ搭載の「サラリ MJ-M120SX」と「サラリ MJ-M100SX」は、洗濯物の生乾きを見逃さず、3次元広角狙えルーバーによる左右100°、左右180cmのワイドな風を送って衣類を素早く乾かす。

三菱 除湿機 サラリ
MJ-M120SX(左)M100SX(右)。除湿面積目安(50Hz)は戸建て木造和室でM120SXが14畳、M100SXが11畳まで。戸建てプレハブ洋室ではM120SXが21畳、M100SXが17畳まで。集合住宅洋室ではM120SXが28畳でM100SXが23畳となっている。本体サイズはいずれも幅360mm×高さ534mm×奥行210mm

少量の衣類を一気に乾燥させる「ズバっと乾燥モード」を搭載し、湿気の溜まりやすい布団もワイド&ロング気流による「ふとんサラリモード」で除湿する。除湿能力(60Hz時)はM120SXが12L/日で、M100SXが10L/日である。

停電でも運転がリセットされない停電復帰機能を搭載

湿度の高い梅雨~夏場は落雷の発生も多く、落雷によって停電するケースもある。内部クリーン、連続排水と同様に全機種共通機能として停電復帰機能を搭載。これは停電で設定がリセットされることなく、停電復帰後は停電前の運転モードで再開する機能。停電で洗濯物が乾燥途中で終わるのを防ぐ。

三菱 除湿機 特徴
三菱の衣類乾燥除湿機全機種に共通の機能は実使用における利便性や快適性の向上に寄与する

先述で触れた除湿機の方式は販売サイドにとって知っていて当たり前だが、知らないお客は多いと思われる。ネットやスマホの普及拡大で、昔に比べて情報は入手しやすくなった。だが、衣類除湿乾燥機は買い替えサイクルが確立しているわけではないことから、購入前に事前調査をするお客のほうが少ないと考えられる。

従って、お客のニーズにしっかりと応えるためには方式の違いを説明し、移動の有無も含めて使用する部屋を聞いたうえで製品を推奨したい。特に部屋干しをする洗濯量も聞いておくと、振り上げや振り下げもやりやすくなる。

室内の温度上昇がデシカント方式よりも小さいコンプレッサー方式は、省エネ性と価格のバランスもよい。タンクの排水の手間が軽減される連続排水や本体内部のカビ菌の繁殖を抑制する内部クリーン機能はお客にとって大きなメリットといえよう。

部屋干しの衣類をカラっと乾燥させたいというニーズに対してはMJ-M120SX、M100SXを提案し、衣類乾燥だけでなくリビングを始めとする室内も除湿させたいというニーズに対してはMJ-PV250SX、MJ-P180SXを提案しよう。