時代のニーズに対応したスマートハウスを推進 新たに1,322名のスマートマスターが誕生


スマートハウスが目指すものとは、高気密・高断熱の室内空間でエネルギーを効率的に消費し、太陽光発電や燃料電池でエネルギーを創るZEHとIoT、AI、ビッグデータなどの先進技術を活用して新たな利便性や安全性・快適性を提案することである。そのためには様々な技術と製品をお客のニーズと組み合わせる高度な知識とスキルが必要。この提案のための能力を持った人材がスマートマスターである。

スマートマスターは全国2,925名

一般財団法人 家電製品協会では2016年9月から「家電製品アドバイザー」「家電製品エンジニア」の2つの資格制度にプラスして、新たに「スマートマスター」資格制度をスタートした。第1回となる全国統一認定試験の結果、1,603名のスマートマスターが誕生した。この3月に実施された第2回めの試験では新たに1,322名が合格。2回の試験合わせてスマートマスターは2,925名となった。

合格者が在籍する店舗一覧の抜粋。第2回となる認定試験では全国で1,322名が合格した

スマートマスターの認定要件はいくつかある。
・スマートハウスのメリットや将来性を分かりやすく説明できること
・住宅設備など、省エネ関連製品の知識が抱負であること
・ZEHについて十分な知識があること
・HEMSについて、その機能や受けられるサービスを説明できること
・スマートハウスに関連する法規やルールを熟知し、説明できること
――などである。

家電のIoT搭載で、家庭にあるすべての家電がつながっていく

スマートマスター資格の有効期限は5年間。同協会から顔写真入りの認定証が送られるのは、既存の2つの資格制度と同じである。

合格者に届けられる認定証。資格は5年間有効 ※イメージサンプル

スマートマスターの在籍店舗・オフィスは413カ所

2回の試験の結果、有資格者が在籍する店舗やオフィスは2017年5月15日現在で全国413カ所に拡大。スマートハウスに関する「建築」や「リフォーム」、「発電・蓄電を含めたエネルギーマネジメントと家電ネットワークの構築」など、消費者に対する相談や注文に対応できる体制が整った。

同協会では、スマートマスターの認知度アップのために店頭用ののぼりやステッカーを作成し、消費者への認知度アップを目指していく。同時に、テレビCMや放送メディアへの露出も図っていくという。また、同協会のホームページでは「スマートマスターがいるお店」として、消費者が検索・活用しやすいように一覧を掲載している。

スマートマスターが在籍している店頭であることを示す店頭用のぼり
家電製品協会が認定したスマートマスター在籍をアピールするステッカー

次回試験は9月3日と6日に実施

都道府県ごとに法人名・店舗名、所在地、電話番号とともに店舗のHPをリンク。毎月、更新していく。なお、次回のスマートマスターの認定試験は2017年9月3日(日)と6日(木)。受験受付期間は6月1日~7月25日までとなっている。

物販からソリューション対応へと変わりつつある家電量販店。太陽光発電システムや窓用サッシなどの住宅関連商材はもちろん、リフォーム工事や住宅販売などの扱いも増え、ビジネスチャンスは拡大している。

家電製品自体はPBでない限り、どの店舗で購入しても製品に違いはない。しかし、住宅関連は説明する側の知識が問われ、その知識が信頼につながるものだ。新たなビジネスチャンスや新規顧客の獲得、顧客満足度の向上のため、スマートマスターという新しい資格制度を有効活用したい。