ヨドバシ・ドット・コムが12月13日から酒類販売を開始 リアル店舗でも14日から酒類専門売場を併設して販売
ECで約7,000、店舗で約1,500アイテムの取り扱いを開始
ヨドバシカメラでは12月13日から同社の通販サイトであるヨドバシ・ドット・コムで酒類の販売を開始した。これまで飲料は扱っていたものの、酒類の取り扱いはなく、日本酒やワイン、各種の洋酒やビールなど、約7,000アイテムを揃えて販売をスタートした。
ドット・コムでの酒類販売に合わせて、新宿西口本店の携帯スマートフォン館地下2階に売り場面積約68坪、1,500アイテムを揃えた酒類専門売場を設け、14日から店舗でも販売を開始した。
お客の要望に応えて酒類の販売を決定
同社の食品飲料事業部 森裕輝事業部長は、「当初は酒類の取り扱いは考えていませんでした。しかし、多数のお客様から酒類を扱ってほしいとの声が寄せられており、ちょうど新酒の時期ということもあって、この12月から取り扱いをスタートすることにしました」という。
リアル店舗として初の酒類専門売り場を新宿西口に設けた理由について、森事業部長は「当店の旗艦店舗ということもありますが、ちょうどフロアが空いていたこともあっての導入となりました」と説明する。
また、1,500アイテムという品揃えについては、「お客様の意見や要望に応えるという意味で、はじめからこれという品揃えを決めるのではなく、余地を残した品揃えとなっています。展示にしてもあえて余裕を持たせています」と森事業部長は話す。
確かに陳列の高さや商品ごとのスパンなどは、かなり余裕があるという印象を受ける。初の試みということで、これからVOCを集めながら全体のアイテム数や取り扱い商品をブラッシュアップしていく考えのようだ。
ワインは独自の切り口で集合展示を実践
日本酒と比べると、ウイスキーやリキュール類のバリエーションは少なめ。ビールも一つの島で一般的に販売されている銘柄に限定されている。いわゆるクラフトと呼ばれる少量生産でこだわりを持った洋酒やビールの取り扱いが少ないのだが、森事業部長は「今後、拡充していきたい」との考えを示している。前述のとおり、現時点が売り場としての完成形ではなく、これからヨドバシ・ドット・コムや店舗での販売を続けていく中で、品揃えの最適化を進めていくものと推察される。
ヨドバシカメラは展示における独自の商品分類や提案に定評がある家電量販店だ。その一端は、ワインの展示で見られる。
ワインは国、あるいは産地での分類がスタンダードになっているが、同店では産地別の展示は行っていない。その代わり、日本のワイナリーであるシャトー酒折のワインや、日本以外でワインづくりを行っている日本人醸造家のワイン、ラベルのデザインが秀逸なワインといった分類で集合展示を行っている。ワインを求めに来たお客に対して、国別や産地別ではない、ちょっと違った視点での展示提案が見られるのだ。
また、ワイン堪能グッズとして各種のワインオープナーやプレゼント用のギフトバッグも売り場の柱を使って展示。ワインセラーについては、その冷却方式の違いをPOPで示すという同社が家電において展開している展示手法を実践している。
「来年から大型店では酒類の専門売り場を導入していきたいと考えています」と森事業部長は今後の展開について語る。酒類の販売開始でECでの取扱品目がさらに増え、店舗では駅前立地という不特定多数のお客が来店する優位性を活かせる。酒類の取り扱いを開始したヨドバシカメラの品揃えや店舗展開に要注目だ。
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