女性に関心を持ってもらう切っ掛けにインスタ映え
デルは8月2日、コンシューマー向けPCのフラグシップ「New XPS 13 2-in-1」の発表会と期間限定のポップアップストア「DELL Design Labo」の内覧会を開催した。DELL Design Laboは表参道ヒルズの表参道に面したRスタジオが会場で、8月3日（土）～12日（月・祝）で実施。現在まさにオープン中だ。
今回の発表会では、ポップアップストア「DELL Design Labo」の取り組みに注目したい。表参道ヒルズはJR原宿駅から青山通りの表参道交差点に抜ける表参道に面して立地する。すぐそばの竹下通りほど女の子の街ではないが、それでも道を行き交うのは、圧倒的に若い女性が多く、外国人比率も高い。カップルは意外と少なくて、女性の2人組や3人組のほうが多い。一言で言うと、従来のデルのイメージと合わない。
そんな場所に敢えて持ってきたのは、従来の黒いデル、業務用のデル、無骨なデザインのデルというイメージを徹底的に塗り替えていこうという意思の現れだ。
デルの田尻本部長は、「PCユーザーの高齢化が進んでいる。若年層、特に女性ユーザーを取り込みたくて企画した。平日でも若者が増える夏休みを選んだ」と述べる。
天井から壁、テーブル、椅子に至るまで、白基調で整えた明るいストアに入ると、人の背丈よりも大きなピンクのクマが鎮座し、否が応でも目を引く。アーティストの増田セバスチャン氏の制作した、この「巨大ベア」は体中が細かくカラフルに、ピカピカに飾られている。
来場者が巨大ベアの前で撮影してSNSに投稿すると、その場でフォトカードにして印刷してくれる。要はインスタ映えスポットの提供だ。さらに1日150個の数量限定で、縫いぐるみとステッカーをプレゼントする。
また、スペシャルゲストとして著名なインフルエンサーが日替わりで来場し、XPSシリーズの魅力を発信することになっており、来場情報はデルの公式SNS（Instagram、Twitter、Facebook）で発表するという。
会場には新製品の「New XPS 13 2-in-1」や、既存製品の「XPS 13」「XPS 15」などが並び、係員の説明を受けながらタッチアンドトライができる。
PCを好きなように触わってくださいというだけではなく、たとえばスマートフォンで撮影した写真をPCの美麗で見やすいディスプレイで加工したり、PCと一緒に巨大ベアの前で撮影したりと、ストア内でワクワクして楽しめるように工夫している。
この場で製品を注文することはできず、買い物よりも体験を重視する空間となっている。
デルの横塚部長は、「フォトジェニックな空間でのプレミアム体験を通じて、デル製品の魅力を伝えたい」と語る。
PC売り場に集客するには何が必要なのか
この週末は全国的に酷暑と言って良い好天気が続いた。都心部の家電量販店を回ると、エアコン売り場は来店客でごった返していた。生活家電売り場やテレビ売り場も普段より多くのお客で賑わう。そんな中、もっともお客の密度が低かった売り場の1つがPC売り場だ。
ユーザーにもっとPCに興味を持ってもらい、欲しいという気持ちを引き上げていく。購入時には機能や性能だけじゃない、所有欲を満たすワンランク上の製品を手に取ってもらう。その為の取り組みのヒントが、この空間にあるのではないか。そんな印象を受けた内覧会だった。
最後に新製品であるXPS 13 2-in-1の特徴をざっとまとめる。
XPS 13 2-in-1はフレームレスのスタリッシュなデザインで、本体カラーはプラチナシルバー/ブラック、プラチナシルバー/アークティックホワイトの2色で展開する。13.4型の光沢タッチ対応で色再現性に優れたHDRディスプレイを採用。4K UIHD+（3,840×2,400pixel）の高解像度で細部まできめ細かく映し出せる。
コンバーチブル2in1なので、液晶をキーボード背面までぐるりと回してタブレットにでき、オプションのアクティブペンを利用できる。CPUは第10世代のCore i7/i5/i3から選択。サイズはW296×D207×7～13mmで、最小重量1.32kg。標準価格はCPUがCore i3を搭載するエントリーモデルが149,980円からとなる。
■関連リンク
Dell オフィシャルサイト
・XPS 13 2-in-1