いざというときに1台3役のパナソニック急速充電器 日常使用に台風や地震などの災害時使用も兼ね備える


7月下旬からパナソニックはUSB入出力急速充電器を発売している。同社ではエネループと充電式エボルタを販売しており、充電器も各種揃えているが、新製品ではここに防災という要素を加え、モバイルバッテリーとしても使用可能とした。今年も台風や大雨の被害が各地で発生している。いざという時のために、店頭でのアピールに取り組もう。

防災の準備をしていない人が半数以上

近年、台風や大雨、地震などの災害が多発している。昨年も大阪北部地震や西日本豪雨などにより、停電や避難を伴う災害が起き、今年も台風による被害が発生しているのは周知のとおりだ。家電量販店でも防災関連商品を常設コーナーとする店舗が増加している。

日本気象協会によると、災害に対しては3日分の備蓄が必要という。飲料水や食料品、ティッシュなどの清潔用品や薬、絆創膏などの救急用品は言うにおよばず、携帯ラジオや携帯電話の予備バッテリー、ライター、ガムテープなども備蓄品として推奨されている。日用品では、懐中電灯や乾電池も備蓄しておきたい商品だ。

日本気象協会では3日分の備蓄として、日用品では懐中電灯2個と乾電池50本が必要としている

パナソニックが、日々の生活の中で防災の準備ができているかをアンケートしたところ、「準備している」と回答したのは42.6%。回答者の半数以上が「準備をしていない」状況だ。なぜ、準備をしていないかについて、同社では“準備をする余裕がない”と“防災用品に対する知識がない”の2つが大きな理由ではないかと考えている。

災害の被害が身近なことになりつつある昨今だが、消費者の防災準備に対する意識はまだ低い

同社では「いつもの便利、もしもの備え」をキャッチフレーズとして、防災商品アイテムを拡充している。災害に備えるためではなく、日常的に使用している商品が災害時にも役立つことで、特に防災用として意識しなくても使用できるというわけだ。

USB経由で充電し、モバイルバッテリー機能も搭載

同社が発売しているUSB入出力付急速充電器は2タイプ。充電器単体のBQ-CC87Lと、単3形エネループ4本がセットになったK-KJ87MCC40Lだ。いずれも電源コンセント差し込み用のプラグは内蔵されておらず、充電時はUSB経由での充電となる。電源コンセントからの充電には市販のACアダプターが必要だ。

既発の充電器と異なり、直接電源コンセントからの給電はできない点をPOPなどで加えておきたい

最大の特長は、1台3役である点。特長の1つ目は、同社の単3形エネループ2本を2時間20分で充電できること。日常使用の充電器としても非常にパワフルな充電能力がある。2つ目はモバイルバッテリー機能がある点。充電池も乾電池も気にせず使用でき、エネループ4本でiPhone Xクラスのスマートフォンを約50%充電することが可能だ。3つ目はLEDライトのアタッチメントを付属しており、LEDライトとして使用できる点。満充電したエネループ4本で約11時間点灯する。

急速充電器、モバイルバッテリー、LEDライトの1台3役で、用途は停電などの緊急時だけでなく、日常使用の充電器としても十二分の機能を搭載

普段は急速充電器として、いざという時にはモバイルバッテリーやLEDライトとして、あえて防災用として意識することなく使用できる。スマートフォンの50%充電は、通常のモバイルバッテリーと比べると、決して強力とはいえない。この点について同社では、「実際に災害が起きた時、肝心のモバイルバッテリーが充電されていないことや停電時に1回充電したら、再度充電するまで充電器としては使えません。その点、家の中にある乾電池や充電池を集めてくれば緊急用として使用することができます。この点は、他の充電器にはない特長といえます」と話す。

家の中にある単3形であれば種類を選ばずにモバイルバッテリーとして出力でき、緊急時を想定した使い勝手の良さを訴求する

1本1本異なる残容量をコントロールして効率的に使用

家の中から集めてきた乾電池や充電池は、当然のことながら、それぞれで残量が異なる。モバイルバッテリーやLEDライトの使用で出力する際、セットした乾電池や充電池から一律に出力し続けると、容量が最も少ない電池は過放電による液漏れリスクがあるという。

同製品は電池の状態を1本ずつセンシングし、残容量のバラツキを補正すると同時に出力をコントロールして過放電や液漏れリスクを防止する機能を搭載。効率の良い出力コントロールが可能としている。また、LEDライトは本体に接続するアタッチメント方式を採用。停電などで、必要な時だけ付ける仕組みだ。袋に入った防災セットなどがある家庭では、そのアタッチメントを袋の中に入れておけば、いざという時に同商品にセットして明かりを確保できる。

緊急時に集めた電池の残量はそれぞれ異なるが、独自技術で出力をコントロールして効率的に出力する

電池コーナーだけでなく、防災コーナーでの展示も試みよう

店頭では、さまざまな防災グッズを集合展示した防災コーナーが設けられている。しかし、往々にしてモバイルバッテリーや乾電池は置いていない。非常時の携帯電話やスマートフォンは、単に連絡の手段のみならず、情報を収集するという役割もある。だが、スマートフォン関連グッズのコーナーに置いているからという理由で、防災コーナーには展示していない。乾電池も同様に、店舗の数カ所で多箇所展開をしているが、防災コーナーにはない。

防災商品のコーナーは増えているが、本当に必要な商品がワンストップとなっていないのが実情

同社のUSB入出力付急速充電器であれば、前述のとおり1台3役で、いざという時に頼りになる商品だ。充電器としては、セットした4本の充電池それぞれの残量がチェックできる機能や寿命が来た充電池をLEDの点滅で知らせる機能、過放電にならないためのつぎ足し充電機能など、既発の充電器と同様の機能を搭載しているので、充電池や充電器のコーナーに展示するのは当然だ。そのうえで、防災コーナーでの展示も勧めたい。

お客に気づきを与えるのは、実際に商品を展示しているリアル店舗だからこそできること。いざという時に役立ち、いざという時でない日常生活でも役立つ商品があるということを陳列でお客に伝え、顧客単価アップにつなげよう。

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