アイロボットジャパンが購入者アンケートを実施 約98%がロボット掃除機を受け入れやすくなったと感じている


新型コロナウイルスの感染拡大は不要不急の外出自粛やリモート作業の推奨など、在宅時間の増加をもたらした。今までと変わった生活で、消費者の意識にも変化が見られるかもしれない。ルンバ、ブラーバに代表されるロボット掃除機のアイロボットジャパンが実施したアンケート調査を見ていこう。

約9割が新型コロナウイルスの影響で、在宅時間が増えたと回答

アイロボットジャパンでは、2020年3月以降に同社のルンバ、ブラーバを購入した男女に対して、インターネット調査を実施した。実施期間は2020年5月25日~31日で、10代~70代の男女634名から回答を得られた。

『新型コロナウイルス感染拡大の影響で、在宅時間が増えましたか?』の問いに対する回答が以下のグラフだ。

アイロボットジャパン調べ、n=634

「とても増えた」が半数以上で、「どちらかというと増えた」を合わせると、全体の86.6%が「在宅時間が増えた」と回答。改めて数値で見ると、間違いなく家にいる時間が長くなったことが分かる。

在宅時間の増加は家事の負担増に直結

前の質問で、在宅時間が「とても増えた」「どちらかというと増えた」の回答者549名に対する次の質問が、『在宅時間の増加で以前に比べて家事の負担が多くなったと感じますか?』である。

「とても感じる」と「どちらかというと感じる」を合わせると、57.3%が「家事負担が増加した」と回答。特に乳幼児や未就学児、小学生以下の子どもがいる家庭では、この回答率が73.1%。子どもがいる家庭の方が、家事負担が増加したと感じていることが分かった。

アイロボットジャパン調べ、n=549

新型コロナウイルスの感染拡大は改めて家族のあり方を問う面もあった。そこで、『家族の安心・安全のためには、家電製品などは多少高くても出費しますか?』という質問に対しては、以下の結果となった。

アイロボットジャパン調べ、n=634

回答者の約3割が「多少、高くても出費すると思う」と回答し、「どちらかというと多少、高くても出費すると思う」と合わせて、92%が家族の安心や安全のためには多少、価格が高くても購入すると考えているのだ。

ロボット掃除機に対する受け入れ態勢は大きく改善

アンケートの回答者はアイロボットジャパンの製品の購入者。つまり、ロボット掃除機の購入者だ。ロボット掃除機は決して安価な製品ではなく、本当にしっかりと清掃をするのか疑問を持つ向きは今でもいる。

そこで、2020年3月以降にロボット掃除機を購入したユーザーが感じている、家庭でロボット掃除機を導入する際の受け止められ方はどのようなものか。『以前に比べてロボット掃除機は一般化し、家庭に受け入れやすくなったと思いますか?』との問いに対して、「受け入れやすくなったと思う」と回答したのは、「どちらかというと受け入れやすくなったと思う」と合わせて、実に全体の97.5%にのぼった。

アイロボットジャパン調べ、n=634

これまでよりも家庭に受け入れやすくなったと回答した男女617名に、受け入れやすくなった理由を男女別で聞いた結果が次のグラフである。

アイロボットジャパン調べ、n=男性390、女性227

掃除機としての機能向上が受け入れやすさを改善

男女ともトップが、「清掃力や機能が向上したと思うから」。男性の回答率が女性よりも高いのは、男性が機能や性能などを重視する傾向が女性よりも強いことを裏付けるような結果といえよう。また、男女とも2位の回答は「手の届きやすい価格になったから」で、市場拡大や参入メーカーの増加で価格が弾力的になってきたことが、受け入れやすさにつながっているようだ。

2020年2月に発売したルンバ671はWi-Fi対応でコスパに優れたモデル

男性の回答3位は「さまざまな価格の商品が発売され、選択肢が増えたから」で、女性は「周囲で使っている人が増えた」となっている。女性は男性よりも周囲の使用状況を気にする傾向が強いといえそうだ。

アイロボットジャパンが実施した調査では、在宅時間の増加で家事の負担が増え、家事軽減の家電としてロボット掃除機購入の抵抗感が少なくなっていることが分かった。

ロボット掃除機は食洗機と同じように、家事の手抜きや贅沢品というイメージがあったことは否めない。しかし、在宅時間の増加により家事の負担も増えている。楽をする、というよりも家事をより効率的に行い、生まれた空き時間を他のことに費やすことで、心身ともに負担は軽減する。ロボット掃除機を時間創出の機器として提案し、能力や機能についても積極的にアピールをしよう。