テレワーク環境に必須!?バッファローのWi-Fi 6ルーターのラインアップが出揃う


バッファローは6月4日、オンラインで発表会を実施し、Wi-Fiブランド「AirStation」から、Wi-Fi 6(IEEE802.11ax)対応の高速ルーター3モデルを7月上旬から順次発売すると発表した。Wi-Fi 6対応モデルのラインアップは、昨年秋発売のフラグシップモデル「WXR-5950AX12」と合わせて4モデル構成となる。

ユーザーが使い方で選べるラインアップ

新製品はいずれもオープン価格。外部アンテナを4本そなえた、オンラインゲームユーザーをターゲットとするハイパフォーマンスモデル「WXR-5700AX7S」が、8月下旬発売で市場想定価格は税別28,000円前後。

家庭内で利用する端末の多い家族がメインターゲットで、テレワークなどにもオススメとなるプレミアムモデル「WSR-5400AX6シリーズ」が、7月上旬発売で市場想定価格は税別16,500円前後。シャンパンゴールドとマットブラックの二色で展開する。

Wi-Fi 6対応スマートフォンのユーザーをメインターゲットにするエントリーモデルが「WSR-1800AX4シリーズ」が、7月上旬発売で市場想定価格は税別9,000円前後。ホワイトとブラックの二色で展開する。

オンライン発表会で新製品をお披露目する、バッファロー 取締役 事業本部コンシューママーケティング部部長の石丸正弥 氏(左)、事業本部ネットワーク開発部部長の田村信弘 氏(中央)、事業本部コンシューママーケティング部 BBSマーケティング課課長の下村洋平 氏(右)

急速に立ち上がるWi-Fi 6ルーター市場

近年家庭内におけるWi-Fiネットワークは、使い方がこれまでと大きく変わってきている。家庭内でWi-Fiに接続する端末が純粋に増えており、これまでパソコンだけだったものが、スマートフォンやゲーム機、テレビ、プリンター、スマートスピーカーなど、10倍、15倍といったペースで増加している。また、動画のストリーミングやテレワークなど、負荷の高い使い方が一般的になってきたため、家庭内のトラフィックは混雑化も著しい。

もちろん、従来とあまり変わらない使い方のユーザーもいれば、パソコンは使わず、主に使うのはスマートフォンというユーザーも若い世代には少なくない。ネットワークの利用形態が多様化してきているわけだ。

バッファローではこうした背景の中、家庭内のWi-Fi環境に求められるのは、「速度」「安定性」「安心」の3つであると分析。ルーターから離れていても高速に接続できること、多台数の端末で同時接続しても高速で遅延が少ないことの2つを、Wi-Fi 6対応で実現し、導入が容易で購入後のサポートも安心できることを新製品の付加価値として訴求していく。

いま家庭内でのWi-Fiでは高速性、同時接続性、導入の容易さと導入後の安心感が求められていると分析する

バッファローでは、昨年10月にWi-Fi 6に初めて対応したWXR-5950AX12を発売したが、発売後の市場構成比推移を見ると、Wi-Fi 5に初めて対応した製品を発売したときの立ち上がりに比べ、大変早いペースで販売数が伸びている。Wi-Fi 5では発売後8カ月で、市場構成比は1%を超える程度だったが、Wi-Fi 6のWXR-5950AX12は同じ8カ月で、5.6%の構成比とほぼ5倍のペースなのだ。

バッファローの石丸正弥 氏は、「ユーザーがより高性能なルーターを求めるようになっている。Wi-Fi6対応ルーターの構成比は、今後速やかに10~20%に広げたい」と強気に述べる。

Wi-Fi 6対応ルーターは市場の立ち上がりが、これまでよりかなり早い

この背景には、新型コロナウイルスのパンデミックを受けた緊急事態宣言により、テレワークのニーズが急激に高まったこともある。

同社によれば、2020年5月の調査でテレワークを実施したことがあるユーザーは37.4%。このうち、過半数の55.9%がテレワークを初めて行ったのが緊急事態宣言後の4月となっている。この数字は3月以降で見ると、実に79.5%に昇る。

テレワークのニーズは3月以降で急速に拡大

速さと安定性の具体的なメリットを店頭で提案

Wi-Fi 6は従来のWi-Fi 5のデータ転送速度が最大1733Mbpsのところ、約2.7倍高速な最大4803Mbpsを実現する。もちろん、これは理論最大値であり、実測値は環境の影響を大きく受ける。Wi-Fi 5であれば、実測値で800Mbpsくらいが頭打ちとされる。

バッファローの発表会では、新製品をデモンストレーションし、それぞれの実測値をアピールした。

バッファローでは研究室の試験環境だけでなく、ユーザーの実際の利用環境により近い環境でテストするために、モデルハウスを2軒用意している。デモンストレーションはこのうちの1軒で行われた。

ハイパフォーマンスモデルのWXR-5700AX7Sはもちろん、プレミアムモデルのWSR-5400AX6でも、Wi-Fi 5ルーターでは620Mbps前後の環境で、1000Gbps(1Gbps)を軽く超える転送速度を叩き出す、期待に沿う内容だった。

Wi-Fi 6とWi-Fi 5のプレミアムモデルでのデータ転送速度試験の様子。ボリュームゾーンでも1Gbpsを超えるようになる

Wi-Fiルーターの購入形態は、BCNの調査によれば、買い替えが67.0%。買い替えサイクルは5年未満が62.8%となっている。こうしたニーズの拡大に伴って、Wi-Fiルーター市場も2020年5月には昨年同月比で139%の伸びを示した。

バッファローでは1年後にWi-Fi 6販売台数が過半数となる50%以上になると予測する。Wi-Fiルーター市場で最大シェアを誇る同社が、Wi-Fi 6の普及拡大に本腰を入れると考えると、この予測は硬い線だと言えそうだ。

ラインアップの中では、高価格な付加価値モデルでもあるハイエンドクラスは、構成比が約2割になると見ている。店頭でもユーザーが望む、高速性を全面に押し出し、高速なデータ転送によって何が実現するのか、視覚的に分かるようになる展示でアピールしたい。

Wi-Fi 6環境ならば、家族の誰かがストリーミング動画を見始めると、他の人のネット閲覧が遅くなったり、ゲームでもたつきが生じたりといったことが低減する。テレワーク中に家族が別の部屋で動画を見始めると困るといった家庭なら、Wi-Fi 6の必要性は間違いなく高い。家族の複数人でいろんな電子機器を使用している家庭ほど、受ける恩恵が大きいことをしっかり伝えていこう。

バッファローのAirStationのラインアップ一覧