ヨドバシカメラが仙台第1ビルの事業計画を発表 地上12階建てで百貨店やオフィスも入る総合ビル
計画から10年を経て、新店の計画が具体化に
現在のマルチメディア仙台は仙台第2ビル内に2012年4月、旧店舗である第1ビルからの移転という形でオープン。当初は第1ビルをS&Bで建て替える予定で2014年に新店舗をオープンする予定だった。そのため、現在のマルチメディア仙台は暫定店舗という位置づけだったのだ。しかし、その後、都市計画との兼ね合いから新店舗オープンの計画は進まずにいた。それが、ここに来てようやく動き出したというわけである。
ヨドバシ建物では「第1ビルのS&B計画の構想自体は早い時点からありました。しかし、仙台駅の東西自由通路の再整備や駅前周辺の再開発などで、行政とともに東口のあり方を検討するのに長期間を要しました」という。
2019年7月、仙台市は「せんだい都心再構築プロジェクト」の始動を発表。第1ビル計画地が特都市再生緊急整備地域として指定を受けたことを踏まえ、当初の開発計画が事業計画として具現化し、今回の発表となった。
新店となるマルチメディア仙台は百貨店やオフィスも併設
第1ビルの敷地面積は15,430㎡で、ビル自体の構造は地下1階、地上12階建て。延床面積は約76,500㎡の予定で、ヨドバシカメラとともに百貨店やオフィスなども併設される計画である。
竣工予定は2023年春。現在の第2ビルから移転しての営業となり、移転後の第2ビルについてヨドバシ建物では「スクラップはせず、テナントを募集して運営していく予定」としている。
今後、札幌や原宿、新宿などのS&Bも予定
また、物件の取得や建設予定はあるが、計画発表にいたっていない案件に関して同社は、「札幌は市況を見ながら新店舗の計画を進めていきます。原宿に取得した土地も現在は他社に賃貸していますが、いずれは店舗として活用する予定です。新宿は店舗が点在していることと、西口の再開発ということで行政との連携も必要なので、まだ時間はかかると考えています」と話す。
ターミナル立地は周辺の再開発や行政との連携が特に必要で、自社の判断だけでは進まない面がある。計画から約10年を経て動き出したマルチメディア仙台の移転計画。オープンまであと2年を待ちたい。
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株式会社ヨドバシカメラ
・ヨドバシ仙台第1ビル開発計画