象印が圧力IH炊飯器炎舞炊きの最上位モデルを発売 独自技術の加熱時間を見直し、米の甘み成分を引き出す


象印マホービンは2018年から独自の技術により、かまど炊きの激しい炎のゆらぎを再現した「炎舞炊き」を訴求してきた。4年目となる炎舞炊きの新製品では加熱時間を見直したことで、米の甘み成分をさらに引き出すという。コロナ禍で消費者の内食志向は強い。「炎舞炊き」による炊飯時の激しい対流が美味しさにつながることを店頭でしっかりと説明しよう。

5.5合炊きのNW-LB10と1升炊きのLB18を6月21日に発売

象印は圧力IH炊飯器“炎舞炊き”の新製品NW-LB10(5.5合炊き)とNW-LB18(一升炊き)の2モデルを6月21日に発売する。

6月21日発売のNW-LB10。本体色は上が濃墨(こずみ)、下は絹白(きぬしろ)の2色

かまどは炎がゆらぐことにより、かまどに掛けた鍋の中に激しい対流を引き起こし、ふっくらとした弾力のあるご飯を炊き上げる。同社の炎舞炊きは本体底に配置してあるIHヒーターの数を複数にして、それぞれのヒーターを個別に制御。この「ローテーションIH構造」で、かまどの炎を再現するというものだ。

2018年の新製品で採用され、今回の新製品で4代目となる。当初は3つのIHヒーターを搭載していたが、2020年モデルではIHヒーターを6つに増やし、対角線上にある2つのヒーターを同時に加熱して激しく複雑な対流を実現した。

従来、IHヒーターの制御は1つ(左)だったが、炎舞炊きでは3つのヒーターを搭載(中)。昨年モデルからはヒーターを6つに増やした(右)

IHヒーターの集中加熱時間を見直し、甘み成分を引き出す

新製品のNW-LB10・18は、IHヒーターの数こそ昨年モデルと変わらないが、個々のヒーターを集中加熱する時間を見直した。この結果、釜の中の対流はさらに激しくなり、炊きムラを抑えてふっくらとした粒感のあるご飯を炊き上げ、米の甘み成分も引き出すという。

従来モデル比で単位面積当たりの火力量は4倍以上に増加した

また、衛生面への配慮から付属のしゃもじと外ぶたを開ける際に押すプッシュボタンには抗菌効果のある銀イオンを配合した。

内釜は発熱効率と蓄熱性に優れた鉄を中心に配置し、耐久性に優れたステンレスと熱伝導率の高いアルミで覆う構造の“豪炎かまど釜”。内釜の内面には遠赤外線+プラチナナノ粒子をコーティングした「うまみプラス」プラチナコート仕様となっている。

「わが家炊き」で好みに合わせたかたさと粘りが選択可能

前回食べたご飯のかたさや粘りなどの評価を入力すると、炊き方を変えて食感を調整する「わが家炊き」のバリエーションは最大121通り。それぞれの家の好みに合った食感で炊くことができる。また、1合を約15分で炊く「白米特急」や約30分で炊く「白米急速」メニューも搭載。調理後に保温ができず、どうしても冷めてしまう弁当用には高圧力で米の中に水分を閉じ込め、冷めてももちもちした食感が楽しめる「お弁当メニュー」も搭載している。

「わが家炊き」は、かたさと粘りをそれぞれ11段階に分けて最大121通りの炊き分けが可能

保温では水分の蒸発を抑えて40時間まで保温する「極め保温」と、保温時もあたたかいご飯を食べたいときの「高め保温」が選択できる。使用後の手入れは蒸気口セットがないため、洗うのは内ぶたと内釜の2点だけで、凹凸のないフラットトップパネルと本体のフレーム部もフラットフレーム仕様になっており、汚れがサッと拭き取れる。

外ぶたは凹凸がなく(上)、内釜周辺もフラット仕様(下)で、簡単に汚れを拭き取ることができる

コロナ禍が1年以上続いている状況下で、特に飲食店は時短営業を強いられ、必然的に自宅で食事を取るケースが多くなっている。日本電機工業会(JEMA)の出荷統計で2020年度の炊飯器の出荷台数は前年割れとなったが、高級ゾーンは伸びているようだ。自宅で美味しいご飯を食べたいというニーズは高い。なぜ、美味しく炊けるのかを説明するに当たって、炎舞炊きの「ローテーションIH構造」は説明がしやすい。「わが家炊き」やお手入れのしやすさも合わせて訴求しよう。

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