家電量販企業の8月売上高は前年同月比80%前後。上期累計では前年同期比90%程度に


今年の8月は全国的に気温が上昇した日が多かったが、九州から山陰にかけては記録的な豪雨となった地域も多く、各地で水害による被害が多発した。一方で新型コロナウイルスの新規感染者が増加し、多くの都道府県で緊急事態宣言が発令された。家電量販企業の月次速報による202年8月の売上は一昨年同月の実績値を上回ったこともあり、本年8月の売上高前年同月比は2割ほどのダウンとなった。

月次速報によるケーズホールディングスの8月売上高は前年同月比81.7%だった。前年の状況を振り返ると、一昨年同月比で前年7月は108.7%、前年8月は108.1%と同じような伸長率だったが、本年7月は前年同月比で101.9%と伸長したのに対し、8月は前年割れとなった。

ケーズ,8月,売上高,月次速報,8月
累計売上高は前年同期比90.3%だが、2019年同期からは104.4%と一昨年よりも売上高規模は拡大している

8月の主要商品の売上状況は次のグラフのとおり。

ケーズ,売上高,8月,テレビ,PC,冷蔵庫,洗濯機,クリーナー,調理家電,理美容,エアコン,商品別
洗濯機は前年同月実績をクリアしたが、その他の商品は前年割れとなった

2020年の8月の販売状況は本年8月と逆で、洗濯機だけが96.8%で前年実績を割り、その他商品は前年実績をクリアしていた。その反動が数値となって表れたといえよう。商品別の累計でも前年割れとなっており、想定内とはいえ、厳しい販売状況になっている。

上新電機の8月売上高は79.6%で通期累計では88.5%

7月から月次売上を公開した上新電機の8月売上は前年同月比79.6%。第1四半期の累計は前年同期比88.5%だ。同社の場合、昨年の状況が非公開だが、8月の前年同月2桁減は前年の需要増に対する反動減が主要因と同社ではいう。

上新,joshin,売上高,8月,月次,累計
7~8月は2カ月連続で前年同月実績を下回ったが、累計では前年同期比88.5%と、第1四半期累計よりもわずかに伸長率はプラスとなっている

商品別では携帯電話が好調に推移しており、4月以降の単月で前年実績を下回ったのは6月のみ。4~8月の累計では前年同期比124.1%と前年に比べて大きく伸長している。しかし、他の商品についてはいずれも前年同期比マイナスである。

上新,joshin,売上高,8月,テレビ,パソコン,携帯,エアコン,冷蔵庫,洗濯機,累計,1Q,
パソコンはテレワークやリモート授業等で前年に需要が急増したが、今年度はその反動で厳しい販売状況が続いている。ゲーミングパソコンの需要は増加傾向にあるようだが、まだ全体を底上げするにはいたっていない

エディオンは8月売上高が前年同月比78.8%で通期累計は89.3%

エディオンの8月売上高は前年同月比78.8%。4月以降の単月で前年実績からの落ち込みが最も大きい月となってしまった。2020年の7月、8月の売上高前年同月比はいずれも103.8%だったが、本年の7月と8月では大きな差が開いた。これは前述の2社にも共通している。

エディオン,売上高,月次,8月,第1四半期,前年同期
第1四半期は前年同期比92.7%で、4~8月の累計では同89.3%と前年実績に対して2桁減

決算短信での第2四半期累計の売上高はケーズホールディングスが前年同期比94.5%、上新電機は同88.2、エディオンが同98.0%と予想している。この9月の状況次第で予想よりも上振れするか、下振れとなるかが決まる。販売環境は決して良いとはいえないが、底上げに期待したい。