レグザ発売から15周年を迎える東芝映像ソリューション 3月1日から社名をTVS REGZA株式会社に変更
1973年に設立され、2016年から東芝映像ソリューションに
東芝映像ソリューションの母体は1973年に東芝グループの津軽東芝音響として生まれた。その後、会社分割や吸収等があったものの、東芝ライフスタイルの映像事業部門として映像機器の開発・製造・販売を行ってきた。
東芝は2015年に不正会計が発覚し、2016年3月決算は過去最大の赤字を計上し、経営危機に陥った。2016年3月、東芝ライフスタイルの映像事業は現在の社名である東芝映像ソリューションに変更されて新体制となり、全株式は東芝に譲渡された。
東芝の100%子会社となった東芝映像ソリューションは2017年11月に中国のハイセンスグループに売却され、株式出資比率はハイセンスが95%、東芝が5%である。
TVSの“T”はToshibaからTotalにチェンジ
テレビは社名というブランドと同等にテレビのシリーズ名を指すサブブランドの認知が進んでいる。パナソニックはビエラ、ソニーはブラビア、シャープはアクオスと同様に、東芝映像ソリューションはレグザだ。
そのレグザの初号機は2006年に発売。それまでのサブブランドはフェイスだった。レグザの発売から15周年に当たる年が本年、2021年。東芝映像ソリューションは社名をTVS REGZAに変更した。旧社名を英語表記にすると、やはりTVS(Toshiba Visual Solutions)。しかし、新社名のTVSは、Total Visual Solutionsで、ToshibaからTotalに略称が変わったのだ。
東芝の名称が消えたことから、東芝との資本関係に変化があったのかと邪推してしまうが、そうではない。同社では東芝の出資比率に変化はないという。また、社名は変わるものの、東芝テレビという呼称自体は継続使用していく。問い合わせ窓口である「東芝テレビご相談センター」や「東芝DVDインフォメーション」の名称も継続使用となる。
ユーザーのサービス・サポートについては、TVS REGZAが継続して行い、「レグザオンラインストア」も変わらずに使用していくとのこと。要するに社名は新しくなるが、それ以外は従来からの継続で変更はないということである。
民生以外のB to Bや海外展開も視野に
では、なぜ社名を変更するのか。同社では「レグザ誕生から15年が経ち、さらに発展させていこうという思いから社名変更にいたった」と説明する。レグザは国内での認知度は高いが、海外での事業は行っていない。頭にTotalと付けたTVS REGZAの意図は、海外やB to B、新たなサービスなどの分野へ挑戦するためだ。
東芝という従来からのブランドに頼ることなく挑戦するという姿勢は、海外で浸透していないレグザを社名に掲げたことからもその意気込みがうかがえる。実際に「具体的な言及は避けるが、海外でのブランド展開は検討している」と同社ではいう。
レグザ15周年記念キャンペーンを展開
同社ではレグザ15周年記念Webサイトをオープンし、さまざまな企画やキャンペーンを展開していく。
キャンペーンでは4K液晶レグザの新製品Z740XSシリーズの65V型65Z740XS、55V型55Z740XSを購入すると10,000円をキャッシュバックするキャンペーンを実施する。
両商品とも発売は3月5日で、購入者はサイトから「レグザメンバーズ」へ会員登録を行い、対象商品を登録。保証書と「購入年月日、商品形名、購入金額、販売店名、店舗名」が確認できるレシートか領収書、納品書のいずれかの写真を撮って専用サイトから応募すると10,000円の普通為替証書が送られてくる。
また、3月1日からはレグザ発売15周年を記念した「ジブン時間応援キャンペーン」も展開する。これはTwitterによるオープンキャンペーンで、フォローとハッシュタグ投稿で「ジブン時間」を充実させるアイテムが当たるというものである。
15周年という節目の年に社名を変更したTVS REGZA。2021年は同社にとって、まさに新しいチャレンジの年となりそうだ。
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