延床面積約38,000㎡の3館からなる商業施設に出店
ビックカメラは、東京・調布市の調布駅に新設される商業施設「トリエ京王調布」B館に出店。9月29日の「トリエ京王調布」オープンに合わせて、「ビックカメラ京王調布店」を同日から営業開始する。
「ビックカメラ京王調布店」が出店する京王線調布駅は、新宿を始点として調布で高尾線と相模原線に分岐する。この京王線での乗り換えも含む2016年度の1日の駅別乗降客数で、調布駅は119,639人。新宿と明大前に次ぐ乗降客数がある。
調布駅周辺は駅の地下化に伴い、再開発が進められており、京王電鉄は駅直結型でA~Cの3館からなる商業施設の「トリエ京王調布」の建築を進めていた。「調布らしいちょっとステキな生活」を施設コンセプトに掲げた「トリエ京王調布」には72店がインショップとして出店する予定である。
A館は地上5階建てで、ファッションを中心として、雑貨や食品、飲食店が入る。C館も地上5階建てで1階には飲食店や携帯ショップ、サイクルショップなどが入り、2~5階は11スクリーン、総座席数1,650席の大型シネコンとなっている。「ビックカメラ京王調布店」が出店するのは地上4階建てのB館で、カフェが1店入るものの、1~4階はほぼビックカメラという構成だ。なお、施設全体の駐車場は約330台である。
コンセプトは「新しい発見に出会える」
「ビックカメラ京王調布店」の売り場面積は、約3,900㎡。営業時間は午前10時から午後9時まで。同店のコンセプトは「新しい発見に出会える」とし、来店する度に新しい発見ができる専門店を目指すとしている。
1階は自転車、フィットネス、酒、写真プリント。来店客を迎える1階に家電を置かず、いわゆる非家電フロアとした。酒類については現時点で免許の申請中で予定となっているが、この売場構成は「名古屋JRゲートタワー店」で試みた、女性客が訪れやすい工夫と共通するものがある。
「トリエ京王調布」がターゲットとするのは、『自然体でいながらもちょっとセンスアップした生活に憧れる女性&その女性に繋がる人々』。「名古屋JRゲートタワー店」の下層階にある「タカシマヤ ゲートタワーモール」も「毎秒、ときめく。」のグランドコンセプトで、女性客をメーンターゲットとしていた。そのため、ビックカメラでは特に女性を意識した売り場構成や展示提案に力を入れ、やはりフィットネスや自転車、ワインなどの酒類のコーナー展開を行っていた。1階に非家電を配置したのは、まさに「名古屋JRゲートタワー店」での取り組みを活かした結果と推測できる。
体験型売り場で提案力を強化
2階はスマートフォンや音響、PCなどのデジタル家電と文房具のフロア。体験型の売り場づくりに注力しているビックカメラならではの展示演出が期待されるところだ。
3階はテレビやカメラなどと時計、メガネ、おもちゃを配置。レンズやレンズフィルターのお試しコーナーも設けているようで、やはり体験型の提案に注力しているといえよう。
4階は一般家電と調理、理美容、照明、リフォーム。最近のビックカメラでは、調理家電のカラバリを揃えてカラフルな売り場づくりを行っていることもあり、その展示演出に注目だ。また、リフォームについても取り扱い店舗を拡大しており、住まいのコンシェルジュを配置して相談から現調などにも対応。
住民基本台帳によると、「ビックカメラ京王調布店」が出店する調布市の人口は、2017年4月1日時点で23万865人、約11万6,000世帯である。人口は年々、増加傾向にあり、これに伴い、65歳以上の老年人口も増加。調布市の人口構成比では21.4%を占めている。リフォームを提案するにおいて、環境的には好立地といえよう。
このところ、意欲的な出店とともに女性客を意識した店舗づくりで他店差別化を図るビックカメラ。「ビック超速便」や「ネットで注文、店舗で受け取り」に取り組み、ネットの利便性をリアル店舗でも実現すると同時に、デジタルサポートやまとめ買い対応、買い替え無料下取りサービスなどのリアル店舗ならではのサービスの充実も図っている。ビックカメラの最新店舗がどのような店舗となるのか、来週のオープンを待ちたい。
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