JEITAが10月の民生用電子機器国内出荷実績を発表



JEITA(電子情報技術産業協会)は、11月29日、10月の民生用電子機器国内出荷実績を前年比では94.2%となる1,049億円と発表した。分野別では、映像機器は475億円(前年比94.8%)、オーディオ関連機器は98億円(同100.2%)、カーAVC機器は476億円(同100.0%)となる。

37~49型が好調! 4K対応テレビも急成長

さらに製品ごとに分析すると、薄型テレビは前年比94.9%の352千台で、その内訳は、29型以下のもので77千台(前年比84.1%)。30~36型が110千台で(前年比95.6%)、37~49型も110千台(同108.3%)、50型以上の大型は54千台(同87.4%)であり、37~49型が最も堅調な動向といえる。

今年はリオオリンピックの開催に伴い、7月頃までは需要が全体的にやや拡大した。8月は例年通り一旦落ち着いたものの、年末に向けて現在は回復傾向にあるようだ。

ちなみに、薄型テレビのサイズ別構成比は以下のグラフの通りで、29型以下が22.0%、30~36型が31.3%、37~49型が31.4%、50型以上が15.4%で、前年同月の同調査では順に24.8%、31.0%、27.5%、16.7%だったことからも37~49型に人気が集まっていることが分かる。

次に、4K(対応)やハイブリットキャスト放送対応といった付加機能で分類する。

4K(対応)テレビを出荷台数で割り出してみると、全体需要の26.5%を占める93千台であった。これは、前年と比べ166.9%と大きく躍進する結果となっている。また、この構成率は同月同調査で2014年10.5%、2015年15.3%(前年比157.8%)であることから、4K(対応)テレビは確実に需要を拡大してきているのが分かる。金額ベースでも、薄型テレビ全体の56.7%を占める178億円となった。

インターネット通信と連携したハイブリットキャスト放送対応テレビは、128千台と前年をやや下回わる97.5%であった。

BDレコーダ及びプレーヤの出荷台数では、レコーダが162千台(同88.6%)、プレーヤが50千台(同104.8%)、DVDビデオは39千台(同77.4%)とプレーヤのみが伸びを示した。

アクションカメラがデジタルビデオカメラ市場をけん引

デジタルビデオカメラ(アクションカメラ含む)は74千台と前年より、13%増であった。これは、アクションカメラの人気によるものが大きいとみられる。

他にもハイレゾタイプの低価格化が進んだステレオヘッドホンは108.4%と前年から需要を拡大している。

カーナビゲーションシステムは468千台(同104.9%)と7ヵ月連続で成長。

ETC車載ユニットは245千台(同94.1%)と17ヵ月ぶりのマイナスとなったものの、ETC2.0(DSRC)対応車載ユニットは111千台(前年比448.2%)と7ヵ月連続でプラスとなる急成長をみせた。