エントリーモデルのレイコップRN ラインアップの拡充でお客のニーズに対応


レイコップ・ジャパンは6月上旬からふとんクリーナーの新製品「レイコップRN」を発売している。同製品は「レイコップ」のラインナップの中で最小・最軽量となるモデル。「重さ・大きさ」「吸引性能」「操作性」の3つのポイントにこだわり、開発された。

操作はオンとオフのみで、レイコップ史上最小・最軽量

2012年からふとんクリーナーを市場投入、会社設立後5年で国内累計出荷台数が450万台以上を突破し、家電量販店におけるメーカー別販売数量でNo.1シェアを獲得しているレイコップ。2017年2月に発売したプレミアムモデルの「レイコップRX」では、まくらの除菌と脱臭機能を搭載した。

「レイコップRN」は歴代のレイコップ商品の中で最も軽く、最も小さいモデルだ。このコンパクト化・軽量化の背景となったのが、同社が調べた非購入者の調査。店舗で体感したが、購入にいたらなかったお客の非購入要因として最も多く挙げられたのが、「重い」。次が「価格」だった。

そこで、従来モデル※1よりも本体を軽量・コンパクト化し、エントリーモデルとしての売価設定を実現したのが、「レイコップRN」である。エントリーモデルゆえ、操作はオンとオフのみに絞っている。
(※1レイコップ「LITE」と比較)

JR駅でサインボードを活用し、鉄道利用者にアピール

ふとんクリーナーの重さは、ふとんとの密着度という観点で考えるとプラスの効果がある。本体の自重で、より密着するからだ。しかし、女性や高齢者が扱うには、やはり重さはマイナスに作用するようだ。また、ふとんとの密着度が強くなれば、体感として本体が重く感じてしまうということもある。

そこで、「レイコップRN」は軽量化をすると同時に本体前部にフロントグリルを配置。適度に空気を逃がすことで、ふとんに密着しながらも最適な吸引力の維持を実現。ハンドル部の形状やバランスなども新たに見直し、グリップ性も向上。ダストボックスの窓も中が見やすくなり、操作性がアップした。

ふとんへの吸着を抑えるフロントグリルの採用で、より軽い操作性を実現
従来機よりも本体がコンパクトになり、グリップ部も改良された「レイコップRN」

ブラシや吸い込み幅を改善し、吸引性能がアップ

ふとんクリーナーとして重要な吸引性能についてはブラシや吸引幅を改良することにより、より高性能となっている。ブラシ部には弾力性と耐久性に優れたエラストマー素材を使用し、“たたき”は毎分18,000回。ブラシが柔らかいので、ふとんの表面を傷めず、“たたき”のパワーアップにより、1往復で長さ15cmの髪の毛をほぼキャッチするという。

ふとんを傷めず、ハウスダストを効果的に除去するフィンパンチブラシ

吸込口の吸引幅も165mmと長くなり、吸込口がワイドになった分、作業効率も約20%アップした。さらにレイコップの特長でもある「光クリーンメカニズム」のUVランプのワット数を8Wにアップして除菌能力を高めた。

このUVランプは、殺菌灯としても用いられている紫外線(UV-C)を照射し、第三者機関でのウイルス除去試験では99.9%以上のウイルス除去効果が認められている。また、吸引も含めた除菌効果に関する第三者機関の試験では、吸引+UVでの除菌効果は99.9%以上で、吸引は数%という結果が出た。

さらに「レイコップRN」のハウスダスト除去効率と花粉アレルゲン除去試験の第三者機関による試験結果では、3分で90%以上の除去率になったという。

現在のレイコップのラインアップは5機種。前述のまくらモードを搭載したプレミアムモデルの「RX」と約70度の温風を放出する「RP」。3種類のふとんモードを搭載したスタンダードタイプの「RS2」。そして、エントリーモデルの「LITE」と新製品の「RN」だ。

レイコップでは、「レイコップRN」の市場投入によって、新たなターゲットとしてシングル層も狙っていきたいという。

ふとんクリーナーの需要は本当に一巡したのか?

ふとんクリーナーはレイコップの市場投入によって確立されたカテゴリーといっても過言ではないが、このところのふとんクリーナー市場は低迷気味である。流通サイドには需要が一巡したと見る向きも少なくない。しかし、本当にそうだろうか。

ジョーシン王子店のふとんクリーナー売り場

ふとんを外干しするのは容易ではない。特に高齢者にとっては、体力的に大仕事となる。高齢者でなくても外干しは身体に負荷がかかる作業だ。また、外干しでダニが駆除できないことは、多くの消費者に認知されてきた。現在進行形の高齢化社会や喘息、花粉などのアレルギー患者の増加という点から、ふとんクリーナーの需要が増えることはあっても、一巡したとは考えにくい。

推測するに、現状はふとんクリーナーが必要だと考えた消費者による購入である。店頭を訪れ、商品や予算を検討し、能動的に動いて購入したということだ。しかし、ふとんクリーナーの存在に気がついていない、聞いたことはあるが実機を見たことがない、という消費者はまだまだ多いのではないだろうか。

掃除機の買い替えサイクルは8.5年

ふとんクリーナーを掃除機として見た場合、総務省の消費動向調査によると、2人以上の世帯で掃除機の平均使用年数、つまり買い替えサイクルは2017年3月調査で8.5年。爆発的なヒット商品となった「レイコップRS」が発売されたのは2013年10月だ。

2人以上の世帯での掃除機の買い替え状況推移 内閣府 消費動向調査より

レイコップの発売を機に、ふとんクリーナーが売り場に定着して3年ほど。掃除機の平均使用年数と照らし合わせると、単純計算だが、これから買い替えのために掃除機売り場を訪れる消費者は、まだ数多くいるといえそうだ。

また、多くの家電量販店では、ふとんクリーナーをクリーナー売り場の中に配置している。ふとんを掃除するという意味では、確かにそのとおりだろう。しかし、その売り場配置が逆に、お客の気づきを阻害している面もあるのではないだろうか。また、ふとん掃除は、掃除をしてキレイにするというよりも健康のために掃除をするという認識に変わりつつある。

だとしたら、クリーナー売り場以外、例えば健康家電売り場でふとんクリーナーのアピールもあるだろうし、室内の環境や清潔志向という観点では空気清浄機売り場との連動もある。

ふとんクリーナー以外の売り場でもアピールを

例えば健康家電売り場では、「寝具も清潔にすることが健康につながります」「眠りの環境も健康には大事」などのコピーで、お客に気づきを与えることができる。

睡眠環境の改善を提案したLABI立川での展示

空気清浄機売り場では、「快適な室内と快適な睡眠環境を」「空気をキレイに。寝具もキレイに」など、室内環境と寝具環境の改善を訴求できる。

寝室での使用が多いアロマディディフューザーのコーナーでもアピールできる。社員はビックカメラ名古屋JRゲートタワー店

さらに、キレイという点では理美容家電売り場でもアピールしたい。特に肌ケア商品との連動で、「ケアした肌が触れるふとんはキレイですか?」「快適な睡眠が肌ケアには大事です」という切り口でのアピールが可能だ。

ふとんクリーナーを使用し、ふとんをキレイにすることが健康にもつながり、表面上だけでない美容にもつながるということを店頭でアピールする。このことで、お客の気付きにつなげ、潜在需要を顕在需要に変えることができるのではないだろうか。

「キレイ」を訴求する美容家電売り場。写真はLABI LIFE SELECT自由が丘

エントリーからプレミアムまで、ラインアップが増えたレイコップシリーズ。お客の用途や予算に合わせて勧めることができるので、ふとんクリーナー売り場だけでなく、他の商品売り場との連動で店頭訴求を強化したい。7月31日まで購入者を対象としたキャンペーンを実施中なので、合わせてアピールをしよう。

エンドにキャンペーンポスターを設置したジョーシン王子店

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