同社は北米で2008年から10年間で累計5000万台以上の掃除機を売り上げ、全米売り上げNo.1と位置づけられているメーカーだ。その人気の理由を同社の担当者は「高性能なのに他社の同等レベルの製品よりも手頃な価格設定」と話す。
2018年夏に日本で発売する「EVOFLEX」は、日本のユーザーの掃除習慣を綿密にリサーチ。「ゴミを取り除く能力への不満」「家具の下の掃除のしづらさへの不満」「収納への不満」「稼働時間や充電の不安」といったコードレススティッククリーナーの不満を解消すべく開発を行った。さらに、試作機を用いて日本の家庭50世帯で6週間にわたる試用テストを3回実施した上で発売する運びとなったと解説する。
たたんでコンパクトに収納できる
EVOFLEXは、ボタン1つでパイプを曲げられる。コンパクトになるので押入れなどにも収納しやすい。また、パイプを曲げれば家具の下までヘッドが届きやすいので腰をかがめなくても掃除がしやすい。
ごみ捨てはダストカップのボタンを押して行う。本体をパイプから外さないと開かない設計なので誤ってゴミを散らかす心配がない。
電源のオン・オフ、モードの切り替えなどは一箇所に集まっているボタンの操作で行える。バッテリーは着脱式だ。
日本メーカーとは違う訴求ポイント、店頭で魅力をどう伝えるか
EVOFLEXの販売チャネルは、家電量販店、ECサイト、TVショッピングQVCジャパンなどを予定している。さらに、7月11日~24日までの期間限定で、伊勢丹新宿店本館5階で期間限定のスペシャルストアをオープンする予定だ。
メディア向け説明会で実際にEVOFLEXに触ってみた。パイプの曲げ伸ばしや、ダストボックスの操作などは、スタッフによる説明を聞いてからのほうが使い方がよく分かる。また、モードによってローラーの回転数が変わるのだが、自分で操作しているとわかりにくいので、説明員に操作してもらいながらローラーの動きを見せてもらう必要があった。テレビショッピングのように使い方を説明する機会があれば魅力が伝わりやすいが、家電量販店の店頭にただ展示するだけでは、商品の魅力は伝わりにくいという印象を感じた。
ダイソンが日本市場に参入したばかりの頃、TVCMと平行して店頭支援にも力を入れた。説明スタッフを店頭に配置するだけでなく、販売員向けの集合研修を実施するなど、店頭教育に力を入れ、販売スタッフのファンづくりに力を入れたのだ。
コードレススティッククリーナー市場は参入メーカーが多く、特にダイソンが高いシェアを占めている市場だ。その市場でシャークニンジャがシェアを高めるには、実際に店頭で商品の魅力を伝えるスタッフの教育や店頭施策が鍵を握りそうだ。
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