ブラウンシェーバーがシリーズ3モデルを一新 肌との密着性を高め、あご下の剃り残しゼロ
男性にとってルーティンとはいえ、毎朝のヒゲ剃りは結構、面倒だ。そこで電動シェーバーの出番だが、あごの下は曲面になっていて、どうしても剃り残しが出てしまうことがある。また、電動シェーバーは同一メーカーでもモデルによって価格差があり、お客が迷いやすい。ブラウンの新製品は、あご下の剃り残しをなくし、モデルによる機能差の違いも明確にした分かりやすいラインアップになっている。
6年ぶりのイノベーションで中間価格帯の3モデルを一新
ブラウンの電動シェーバーはスタンダードの「シリーズ1」から最上位の「シリーズ9」まで7タイプのラインアップがある。今回この中でミドルクラスの「シリーズ5」「シリーズ5」「シリーズ7」の3モデルを一新。8月下旬から発売する。
新製品のシリーズ5~7は、同社で中価格帯と位置づけるクラス。売価では1~2万円というところで、このクラスは2009年から2012年にかけて、風呂剃りモデルの市場投入により市場は拡大した。しかし、2012年以降は成長がダウン。同社ではこの理由を「製品の機能として大きなイノベーションがなかったため、成長が停滞した」と解説する。
消費者のニーズに合わせて機能を進化
今回のシリーズ一新について同社では次の3つのポイントを挙げる。
①市場を牽引する6年ぶりの大型イノベーション
②消費者ニーズに基づく圧倒的な機能
③消費者の予算に合ったシンプルな製品展開
前述のとおり、中間価格帯のシェーバーではこの10年ほど大きなイノベーションがなかった。そこで同社としても①で中間価格帯の活性化を狙うということだ。
②は中間価格帯のモデルを使用する消費者の悩みとして最も多い、あご下の剃り残しに対応。本体の構造自体に改良を加え、より密着性を高めてあご下の剃り残しをゼロにするというもの。
シェーバーは各社とも複数のラインアップを持っているが、その違いが消費者に伝わりにくかったという。そのため、機種選定においては価格の低い方に流れがちだった。これを密着機能の違いという形で③を実現した。
ヘッドを独立させ、さまざまな角度のシェービングに対応
新製品のテーマは「究極の密着性で、あご下の剃り残しゼロへ」。6年ぶりのイノベーションということで、開発の過程においてデザイン面で取得した意匠登録は45件。技術面で取得した特許登録件数は36件にも及んだという。その結果、大きく変わったのがヘッド部。新製品はヘッド部を独立させ、肌の曲面に合わせてヘッドがより自由に動くようにした。
ヘッド部の刃を動かすのは本体のモーターで、ヘッドとモーターとの距離が近い方がエネルギーのロスはない。だが、逆に本体とモーターとが近いためにヘッド部の動きは制約を受ける。ヘッド部がより自在に動き、かつモーターの力がロスすることなく刃を往復させられれば理想的だが、両立させるのは技術的に難しいのだ。
新製品では、この両立を実現。ここが、同社が6年ぶりのイノベーションというポイントである。
では、どのようなことでモーターの力をロスさせることなく、ヘッド部の自由度を高めたのか。それは次の2点だ。
①従来よりも50%小型のパワフルモーター。
②モーターのフルパワーを効率よくヘッド部に伝える細長い「新トランスミッション」。
この①と②の組み合わせにより、モーターのパワーを落とすことなくヘッド部へ伝え、さらにモーターの小型化はデザインのスリム化にも貢献している。
ヘッド部の動きでシリーズを差別化
シリーズ5~7の違いはヘッドの動き。ヘッド部は動かないが、刃が約4~5mm浮き沈みして肌の凹凸に対応するのが「シリーズ5」。洗浄する際は網刃を外さずに水でヒゲくずを洗い流せる「クイック洗浄システム」も搭載し、これは同製品のみである。
「シリーズ6」は「3連密着ブレード」に加えて、ヘッド部が縦に可動する「スイング密着システム」を搭載。フェイスラインに合わせてヘッド部が動くので、しっかり深剃りができ、一般的な横の首振りタイプと比べて、75秒ほど速く剃れるという。
ヘッド部が360°動き、あらゆる曲面に密着
「シリーズ7」はヘッド部が全方向に可動する「360°密着システム」を搭載。ヒゲの生えているあらゆる曲面に密着し、剃り残しをなくすとともに肌への密着度が高いため、シェービングの時短にもつながる。また、ヒゲの濃さを読み取ってパワーを調節する人工知能テクノロジーも搭載している。
新製品3モデルは、あご下の剃り残しに着目して開発され、ヘッド部の動き自体がモデルの違いになっている。いわゆる機能のプラスマイナスで示すことができるのだ。その点で、お客への説明は非常に簡単で、お客にとっても分かりやすいだろう。
ちなみにシリーズ8以上の上位モデルは音波振動テクノロジー搭載で、一度に剃り切ることにより肌にもやさしいというのがポイント。今回の中間価格帯モデルとは明確な違いがあり、全シリーズ通しての売り分けもしやすいラインアップになっているといえよう。
ブラウンでは凹凸のある斜面に沿ってヘッド部が動く販促ツールを用意し、お客が機能を直感的に分かるようにしていくという。低価格ゾーンに流れがちなお客の単価アップを図るためにも売り場で積極的に提案しよう。
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