ペットとオーナーとの関係性は愛玩から家族の一員に
テレビ番組やSNSでは、さまざまなペットが取り上げられ、定期的にペットの動画をSNSに投稿するオーナーも数多い。ペットの代表として挙げられるのは言うまでもなく犬と猫。一般社団法人ペットフード協会の調査によると、国内で2019年に飼育されている犬は約880万頭、猫は約978万匹。15歳未満の人口よりも多いのだ。
ペットに対する意識も単なる愛玩動物から家族の一員へと変わってきた。パナソニックのアンケート調査では、コロナウイルス禍で在宅時間が増えた分、ペットと過ごす時間も長くなったと回答した人は6割近く。リモートワークから出社して通常業務に戻る人も増えている現在、回答者の半数以上がペットと過ごす時間が短くなることへの寂しさを感じたり、外出した際の不在時に不安を感じているという。
YouTubeやInstagramにはペットの写真や動画が数多くアップされており、多数のペット専用SNSもある。パナソニックのアンケート調査でも週に1回以上ペットを撮影しているオーナーは、回答者の4割以上にも達している。
自動追尾機能と暗い部屋でのナイトモードを継続搭載
パナソニックはこのほどHDペットカメラの新製品KX-HDN215を発売した。2018年12月に発売された前機種のKX-HDN205で好評だった機能を継続搭載するとともに、新たに「転倒防止構造」を採用し、ペットの特定行動を簡単に見られる「行動ログ」や「一週間ダイジェスト」機能も搭載した。
外出先からの操作やペットが移動すると移動した方向にカメラが自動で追尾する機能は前機種でも搭載されていた機能で、ユーザーからの評価が高いため、新製品でも継続採用されている。
また、日が落ちて部屋が暗くなっているときは自動的に赤外線LEDが点灯して白黒の映像でペットの様子を撮影するナイトモード機能も前機種からの継続だ。
ペットが接触しても倒れにくい構造を新たに採用
ペットは思わぬ行動をとることがあり、場合によってはカメラを倒してしまうこともある。留守中の使用を想定しているので、カメラが倒れてしまうと帰宅後に元通りにする以外に方法はない。そこで、KX-HDN215は倒れにくい「転倒防止構造」を採用した。
「行動ログ」と「一週間ダイジェスト」を新搭載
ペットの様子を撮影した映像は本体のmicroSDカードで保存。専用アプリの「ホームネットワークW」を使うと、留守中の食事場所やトイレ、水飲み場などのあらかじめ登録した1カ所の映像だけを確認することができる「行動ログ」機能を搭載。
また、1日1動画をランダムに選んで冒頭の5秒間だけを連続で再生する「一週間ダイジェスト」機能では、普段見ることができないペットの様子をスマホでまとめて確認できる。
最近のSNSではペットの動画投稿も非常に多く、動画のアップにはスマホが活用される。前機種では動画をスマホに保存することができなかったが、KX-HDN215では在宅時にスマホと接続しているときに限り、スマホへ直接保存することが可能となった。これにより、スマホからSNSへのアップが簡単になった。
店頭ではペットカメラに気づいてもらう仕掛けを
ペットカメラは不在がちのペットオーナーがメインターゲットで、決して万人向けではないかもしれない。しかし、冒頭で触れたようにペットを家族の一員として捉える傾向は強くなっている。日中、ペットのためにエアコンをつけっぱなしにして仕事に出かけるというのも誇張された話ではない。
リアル店舗の特徴の一つに、いろいろな商品が展示されていて来店客が想定していなかった製品と出会えるという点が挙げられる。ペットカメラという製品を知らないお客は多いだろう。その存在に気づいてもらう工夫が現在の店頭には必要だ。
防犯カメラのコーナーではなく、動画撮影機器や関連機器のコーナーだったり、スマホ関連機器のコーナーなど、これまでとは異なる売り場で展開してみるのもよいのではないだろうか。
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