アウトドアと自転車、ゴルフを合わせた売り場面積は約1,000㎡
ビックカメラ初のアウトドア専門店の導入が立川店になった理由について、ビックカメラ立川店の眞木内隆店長は、「以前から社内でアウトドア用品取り扱いの話はありました。立川店は昭和記念公園から近く、周辺にキャンプ場も多く点在しているという立地性に加えて、お客様からのお問い合わせも以前から多かった点を踏まえて立川店に決まりました」と説明する。
同店8階にはアウトドア立川のほか、自転車とゴルフの売り場も併設。この2つのカテゴリーは以前、ほかのフロアに配置していたが、アウトドアとスポーツの親和性からアウトドア立川のオープンに伴い、フロアを移動させた。売り場面積はすべて合わせて約1,000㎡である。
取り扱っているブランドは家電も含めて200以上で、品揃えは4,000アイテム、約15,000点。取り扱い商品の選択ではコーディネーターに入ってもらい、アドバイスを受けながら決めたという。
スタッフはアウトドアに親しんだ約10名と山岳ガイドも採用
売り場スタッフは10名前後で、「アウトドアが好きだったり、日頃からアウトドアを楽しんでいる社員をフロアスタッフとして配置しました」(眞木内店長)。
また、常駐ではないが、山岳ガイドの資格所有者もスタッフとして採用。アウトドアでのアクティビティの提案や季節、用途に合った商品選択などのアドバイスも受けられる体制にしている。
最近は設備の整ったアウトドアキャンプのグランピングやベランダでアウトドア気分を楽しむベランピングなど、キャンプの楽しみ方が多様化してきた。
アウトドア立川で扱う家電もこの傾向に合わせて「テントの中でモバイルプロジェクターを使って家族で映像を見るという楽しみ方もあります。電源設備を備えたキャンプ場も増えているので、家電はインドアだけで使用するものではなく、アウトドアでも楽しめる商品が数多くあります」と眞木内店長は話す。
アウトドアで役立つ家電製品も一緒に展示提案
売り場を大別すると6つのゾーンに分けられており、テントは単に張るだけでなく、テントの中にも商品を入れて実際のキャンプがイメージできるようになっている。
アウトドアで活躍する家電は壁面に展示。販促物などは特に使用せず、シンプルな形で陳列している。商品の詳細を知りたければ、同社の「アプリでタッチ」をプライスカードにかざすと、スマホに情報が表示される。電子棚札の機能をしっかりと活用しているのだ。
テントを設営して用品類も配置し、提案にリアリティを付加
アウトドアの導入で客層の拡大を狙う
「当店の顧客層は30~50代が多いのですが、アウトドア立川のオープンにより、若い層も含めて顧客層を拡大させたいと考えています」と眞木内店長は抱負を語る。
アウトドアのアイテムは家電に比べて商品サイクルが長く、展示の入れ替えで売り場の鮮度を保つのが難しそうだが、そこは「季節に合った家電の展示をフックとして、売り場の鮮度が保てると考えています」という。
「ビックカメラは家電をメインとして扱っていますので、アウトドアでもしっかりと家電を提案して、さまざまなお客様に来店していただけるよう努めていきます」と眞木内店長は語る。ビックカメラにとっての新たなチャレンジがスタートした。
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