ラインアップは適用床面積70畳までと40畳までの2タイプ
11月26日に行われた新製品発表会で登壇したセールス・オンデマンド代表取締役社長の室崎肇氏は「新製品のBlueair Protectは、これまでのBlueairと一線を画した斬新なデザインになっています。昨年の11月にストックホルムのBlueair本社で、この製品を目にしました。その時点では新型コロナウイルスの問題が顕在化していなかったのですが、これからの新しい時代に必要となるような革新的な製品という強い確信を感じました。日本は中国、アメリカに次いで、3番めにBlueair Protectを発売することになりました」と挨拶を述べた。
新製品のBlueair Protectは適用床面積70畳までの7700シリーズと40畳までの7400の2サイズで、12月3日発売だ。
これまでの最上位機種であるBlueair Classic690iの外寸は幅500mm×奥行き340mm×高さ660mmだった。新製品のBlueair Protect7700シリーズは幅340mm×奥行き340mm×高さ855mm。一見して分かるように、従来よりも縦に伸びる形で設置面積がコンパクトになっている。
0.03μmまでのウイルスレベルの微粒子を99%以上除去
Blueair Protectシリーズは新たに開発された3つのテクノロジーを含む5つの特長を持った空気清浄機だ。それぞれ紹介していこう。
①0.03μmまでのナノ粒子を99%以上除去するHEPASilent Ultra
吸引した空気中の有害物質をマイナス帯電させ、フィルターに吸着させるHEPASilentテクノロジーをさらに進化させたのが、HEPASilent Ultra。吸気のためのファンにDCブラシレスモーターを採用し、ファンの内部構造や吸着フィルター、微粒子を帯電させるイオナイザーなど、Blueair Protectシリーズではすべてのパーツを見直して全体を再構築した。
HEPASilentテクノロジーでは0.1μm以上の微粒子を99.97%まで除去していたが、HEPASilent Ultraはさらに小さな0.03μmまでのウイルスレベルのナノ粒子を99%以上除去するという。
②GermShieldで本体内部のウイルスや菌を不活化
新たに搭載された機能がGermShield。これは本体側面に搭載された温度と湿度の2つのセンサーが常に室内を監視し、菌が繁殖しやすい状態を検知するとGermShield機能が稼動。プラズマチャージと微風をフィルターに送り込むことによって、ウイルスや菌を乾燥させて不活化させるというものだ。
ウイルスや菌をフィルターに吸着させるだけでなく、フィルターで不活化させるところがポイント。センサー自体は電源をオフにした状態でも室内状況をモニタリングしているので、24時間365日快適な室内環境を維持する。
③SpiralAirでキレイな空気を隅々に届ける
キレイになった空気の出口の形状を綿密な計算によってデザインし、あらゆる方向に空気を放出する仕組みがSpiralAir。通常の空気清浄機は空気の放出が一方向で、そのために大風量で空気を循環させる。これが寒さや運転音の大きさにもつながっているが、SpiralAirは本体全体に設けられた排出口から風を送って循環気流を作り出す。一方向ではないので、風の柔らかさと遠くまで届く気流を両立させている。
これら3つがテクノロジーを駆使した新機能だ。さらに改善、改良された2つの特長は以下のとおり。
2つ折りスタイルのフィルターは交換期間が伸長
④RFIDチップ内蔵のスマートフィルター
Blueairは常に最適な空気浄化のため、定期的なフィルターの交換が必要だ。Blueair Classicシリーズまでは一律に約6カ月をフィルター交換の目安としていた。しかし、使用時間やフィルターの汚れ度合は各家庭によって異なる。そこで、Blueair ProtectではRFIDチップを内蔵したスマートフィルターを採用。
RFIDチップはファンの回転数や空気の汚れ状況などの情報を収集し、フィルターの使用状況を分析。各家庭での使用状況に応じた最適なフィルター交換のタイミングを計算するというものだ。これにより、フィルター交換は最長1年まで伸びたという。
また、フィルターには昨年発売された「X90i」シリーズのデュアルプロテクションフィルターに採用されていたココナッツカーボンフィルターも組み込まれており、ニオイの吸着にも効果を発揮する構造となっている。
⑤省エネで、暮らしにやさしい設計
空気清浄機は室内浄化の観点から24時間稼動させておくことが多い。Blueair Protectはファンシステムの見直しとブラシレスDCモーターの採用、本体をスチール製ボディとしたことで、1日約5円の省エネ性とともに27db(7700シリーズでスピード1の場合。7400シリーズは25db))の静音性を実現した。
また、本体にWi-Fi機能を搭載しており、Blueair アプリに対応。屋外の空気の状況や室内の温度や湿度、PM2.5などの空質のモニタリングのほか、フィルターの使用率や空気がキレイになるまでの目安時間もスマホで確認できる。操作面でも電源のオン/オフや運転スピードの調整が可能だ。
これまでBlueairの製品保証期間は3年間だったが、Blueair Protectシリーズは5年間保証となっている。それだけ、Blueairの製品に対する自信の表れといえよう。
ディスプレイ部で室内の空質状態を可視化
先述のとおり、Blueair Protectシリーズは適用床面積が異なる7700と7400の2ラインアップだが、操作ボタンのほか、点面部で表示される内容によって、それぞれ3つのモデルがある。シリーズの4桁の番号の下2桁が70(7770i、7470i)は、①PM1/2.5/10の空気質指数、②温度と湿度、③室内のニオイの状況。④フィルターの使用率、の4つが表示可能。下2桁が40(7740i、7440i)は①のみで、下2桁が10(7710i、7410i)は表示部がない。
見た目のデザインを一新し、設置面積が小さくなったことは店頭展示でも必要スペースの確保という点でプラスだ。適用床面積から個室ではなく、リビングでの使用がメインとなるので、縦長になったことでの空間における圧迫感のなさやスチール製の本体が持つ高級感を展示でアピールしたい。
通電してのデモが可能であれば、天面部の操作・表示部の分かりやすさと排出口からの風を体感してもらおう。また、側面のカバーを開けてフィルター交換の容易さも伝えたい。コロナ禍で、より空気に対する関心が高まっている中、従来のBlueairのイメージを一新し、最新のテクノロジーを搭載したBlueair Protectシリーズを室内の空気リスクを防ぐ商材としてオススメしよう。
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