上新電機の9月売上高は前年同月比96.0%。エディオンは同96.8%


3月期決算の企業にとって9月は、期末の決算セールを行い、大々的な販促プロモーションで集客増と売上の底上げを図る月だ。しかし、昨年に続き今年もコロナ禍で思うような活動が行えず、それに加えて台風や集中豪雨による影響も販売にとってはマイナスとなった。10月1日に9月売上高を発表したケーズホールディングスに続き、上新電機とエディオンの9月売上速報が公表された。販売環境が良くない状況下でケーズホールディングスと同様、両社とも前年同月を下回った。

POSデータの速報値による上新電機の9月売上は前年同月比96.0%。7~9月の第2四半期は前年同期比91.6%で、上期は同89.6%となった。

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上新電機がメインとして店舗展開をしている関西圏では新型コロナウイルスの第5波により、一時は東京よりも新規感染者が多く、営業活動に大きな支障が出た

商品別の9月売上高では携帯電話が好調さを維持しており、前年同月比141.7%と伸長。第2四半期は前年同期比124.9%で、上期でも同127.0%となっている。テレビも前年同月比103.0%で5カ月ぶりの前年実績プラスだったが、第2四半期は前年同期比95.5%、上期は同91.6%で前年実績を下回った。

洗濯機・クリーナーの9月売上高は前年同月比104.9%と伸長し、上期では92.5%となっている。

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エアコンは7月売上が大きく伸長したが、8月は前年同月比54.7%、9月も同74.2%と前年実績を大きく割り込み、上期では他の商品よりも減少率が高くなっている

同社は第1四半期の決算短信で、上期売上高を前年同期比11.8%減の88.2%と予想。この88.2%という数字は各社の予想の中で最も低い。コロナ禍という特殊な状況下での予想は難しく、関西圏での感染者急増という状況は誰も想定していなかったにも関わらず、前年同期で2桁減との予想を示したのだ。

他社と比べてこの数字は相当に慎重という印象だが、同社の金谷社長は本年1月の取材で2021年の家電需要はかなり厳しくなるだろうと語っていた。上期の動向をみると、その見立ては正しいものだった。

エディオンの上期累計は前年同期比92.0%

エディオンの9月売上高は前年同月比96.8%。第2四半期は前年同期比91.5%で、上期は同92.0%となった。

エディオンは第2四半期の伸長が第1四半期よりも低く、これは上新電機やケーズホールディングスと異なっている

エディオンが第1四半期の決算短信で予想した上期の売上高は前年同期比98.0%。速報値では92.0%となっているが、これはあくまで速報値だ。さらに予想は連結のため、子会社等の業績もここに加わるので速報値は参考に過ぎない。しかし、両社の動向をみると、販売状況は想定していた以上に厳しいというのが実状のようだ。

すでに下期はスタートしている。緊急事態宣言は解除され、ワクチンの接種率も高くなってきているが、だからといって需要がすぐに上向きになるわけではない。下期、両社がどのような施策で売上拡大を図っていくかを注視したい。