「献立相談」のデモモードを用意
ヘルシオでは、昨年モデルAX-XW300からAIoT※技術を使った音声認識機能を搭載している。同モデルで搭載していたのは「300kcal以下でお願い」「和食を食べたい」など、自然な会話で献立を提案する機能だ。新製品のAX-XW400では、対話機能をさらに進化させ、音声操作が可能になった。具体的には、「レンジ、600W、3分20秒」と話しかければ、自動でレンジの設定を行う。また、「トンカツをあたためたい」と声をかければ、揚げ物のあたために最適な「サックリあたため」のメニュー画面を出す。音声認識を使えば、取り扱い説明書を読み込まなくても、話しかけることで操作ができるので、迷うことなく使いこなせるというわけだ。
一方で、家電量販店の店頭では、音声認識の実演が難しいという課題があった。そこで、AX-XW400では、「献立相談機能」のデモモードを用意。献立相談の様子を自動で説明するので、接客時にデモモードを使って説明することが可能となった。昨年は最上位機種にしか音声認識機能を搭載していなかったが、今年はAX-XW400とAX-AW400の2機種に搭載している。店頭予想価格での両モデルの価格差は4万円、さらに庫内容量はそれぞれ30Lと26Lだ。26Lのモデルにも音声認識が搭載されたことで、少人数世帯にも勧めやすくなった。
※AIoTは、AIとIoTを組み合わせたシャープの登録商標
最上位AX-XW400は「炙り」を楽しむ
最上位機種のAX-XW400では新たに「あぶり焼き」を搭載。これは、過熱水蒸気を食材に集中的に直噴射し、強力なパワーで食材の表面を焼き上げることで、炙りの香ばしい味わいを引き出すというもの。
オーブン、グリル、「あぶり焼き」の違いは、オーブンが「庫内の空気を温めて時間をかけてじっくり焼く」、グリルは「食材の表面に焦げめをつけながら中まで火を通す」のに対し、「あぶり焼き」では、「食材の表面に焦げめをつけつつ中まで火を通さない、レアな状態で仕上げる」という違いがあるという。
シャープによれば「あぶり焼き」で調理したかつおのたたきは、生かつおと比較すると、「香ばしさ」が約17%、「うまみの余韻(後味)」が約18%アップするとのことで、香ばしい味わいを楽しむことができる。「あぶり焼き」を使うと、家庭で焼くのが難しいステーキなどは、表面はこんがり、中はほどよくレアでしっとりと焼き上げることができるというわけだ。
ヘルシオだからできる「あぶり焼き」
「あぶり焼き」を実現したのは、ヘルシオの独自の仕組みによるものだという。搭載した「ハイパワーエンジン」で大量の過熱水蒸気を発生させ、発生した過熱水蒸気を庫外に逃がさないように高密閉ドアパッキンと強力なヒンジ構造で庫内をしっかりと密閉し、天面から過熱水蒸気を食材に直噴射する。水蒸気は排気ダクトを使って冷ましてから庫外に蒸気を排出する。
大量の水蒸気を使うため、さびにくいステンレスの庫内にしているのもヘルシオの特長だ。こうした特長に加え、AX-XW400では、昨年モデルより天面ヒーターのワット密度を1.39倍アップし、高火力を実現した。食材に過熱水蒸気を直噴射しつつ、ムラなく仕上げるため、風路の見直しなどに苦労したという。
接客の入り口は「まかせて調理」で
音声認識や「あぶり焼き」といった新機能を搭載しているAX-XW400だが、接客の入り口は従来から搭載している「まかせて調理」から入ると分かりやすい。「まかせて調理」は、複数の食材の温度帯、分量、種類に関係なく自動で調理する機能だ。冷凍、冷蔵、常温の食材が混在していても調理が可能だ。「お弁当のおかずと食事の用意」「冷凍した肉とつけあわせの野菜の調理」などが一度の調理できるので、時間を節約できる点を訴求しよう。
郊外店A店では、ウォーターオーブン「ヘルシオ」と、電気無水鍋「ヘルシオ ホットクック」を一緒に並べ、「夕食の支度は、3つのボタンを押せばできます。炊飯器のボタン、ホットクックのボタン、そしてヘルシオのボタン。それだけで、ごはん、汁物、主菜、副菜ができますよ。火加減の調整、計量は必要ありません」というトークで、簡単に使えるということを商品説明のポイントにしているという。そうすることで、料理初心者にも勧めやすいそうだ。
高機能なオーブンレンジは様々な機能を備えている分、難しいという印象を与えがちだが、「あぶり」「時短」「簡単調理」というキーワードを使えば敷居の高さを感じさせずに高機能機種を接客できそうだ。
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