ダイソンが今回発売したV10は、モーターやバッテリーを一新したモデル。新開発のダイソンデジタルモーター V10(DDM V10)は、毎分最大12万5000回転するパワフルなモーターだ。V8シリーズに搭載されていたDDM V8モーターと比較すると、重さはV8が225gだったのが125gと軽量化を実現。モーターを小型化したことで、クリーナーヘッドからサイクロンへ空気を直線的に送れるようになった。これによって風路に無駄がなくなり、V8よりも吸引力がアップしている。
連続運転時間60分を実現
V10搭載のバッテリーも新開発されたものである。充電時間約3.5時間で、連続運転時間最大60分を実現した。充電方法はこれまでと同様、本体ごと充電台にセットする方法だ。今回、新たにバッテリーの裏にゴム製の滑り止めを搭載。壁に立てかけても倒れにくくなったので、掃除の際にちょっと立てておきたい時などに便利だ。運転モードの切り替えはこれまでの2段階から3段階になった。また、これまで2つあったフィルターは、風路の変更により1つになり、フィルターのお手入れ時期や、充電残量を示すインジケーターも搭載しており、使い勝手が向上した。
コード付きのクリーナーの開発は今後中止するとの考え
同社のリミテッド チーフエンジニアのジェームズ・ダイソン氏は、「V10は家中全ての場所を簡単に掃除できて、コードから解放される掃除機」と新製品のV10に自信を持っており、「(海外で)V10を使ったお客様は、今まで使っていたコード付きのクリーナーを全く使わなくなったと話している」と述べた。
コードレスキャニスターの開発については、取り回しや本体の重さといったことを理由に「考えていない」と話し、コード付きのクリーナーも「今後開発は行わない方向」との考えを示した。
コードレス市場はさらに活性化
ダイソンのV10が家電量販店店頭に並ぶのは3月28日から。連続運転時間60分で、パワフルなモーターを備えたV10は、「これ1台で家中を掃除できる」とダイソンの担当者は話す。V10の登場により、「メーン機として活躍できるコードレスクリーナー」市場がさらに活性化しそうだ。
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