12月からの新4K衛星放送開始までに需要は増加か
12月1日からBS/CS110度で開始される新4K8K衛星放送。現時点で消費者の関心が非常に高まっているとは言い難いが、これから放送各局のアピールやメーカーの機器発売などの情報露出が旺盛になっていくにつれ、関心を抱く層は確実に増加してくると思われる。
テレビの販売において4Kテレビは売価が低下しており、多くのお客にとって十分に手が届く売価となってきた。4Kテレビを購入しても現在の放送自体が2Kのため、販売サイドはネット配信サービスでの4Kコンテンツ視聴を推奨している。ネット配信サービス試聴が当たり前になってきたとはいえ、やはりテレビを購入するお客は放送を観るのが一番の目的。チューナーの動向が気になるところだ。
メーカー各社は12月までに4Kチューナーを発売すると表明し、ピクセラや東芝映像ソリューションでは実機を発表している。発売を表明したものの、まだ具体的なスペック等を発表していないメーカーも多い中、パナソニックは4Kチューナー・TU-BUHD100を10月中旬から発売すると発表した。
ビエラリンクとの連動で選局もビエラのリモコンで操作
チューナーはBS4K・110度CS4K、地上デジタル、BSデジタル・110度CSデジタルを、それぞれ一つずつ搭載。東芝映像ソリューションの裏番組録画、ピクセラのGoogle対応という形でのプラスαの機能は搭載しておらず、新4K衛星放送の受信に絞った機能となっている。
ただし、パナソニックが推進しているビエラリンクとは連動。設定をすることで電源のオン・オフが、ビエラのリモコンと連動する。また、選局もビエラのリモコンで操作が可能。自宅のテレビがビエラリンク対応テレビであれば、いちいちチューナーのリモコンを操作する手間がいらない。
放送開始までには4Kチューナー内蔵ディーガも発売予定
パナソニックでは、12月の新4K衛星放送開始までに4Kチューナー内蔵のディーガも発売予定という。もちろん、それまでには4Kチューナー内蔵のビエラ自体も発売されるものと推測される。
全国の有力家電量販店の販売実績を集計しているGfK ジャパンによると、2018年5月での薄型テレビ全体に占める4Kテレビの販売台数構成比は約4割。前述のとおり売価がダウンしており、この構成比は今後、さらに増加していくはずだ。つまり、新4K放送を視聴できる家庭はさらに増加する。売り場でも新4K衛星放送に対応した機器の情報を積極的にアピールし、新4K衛星放送での新たな需要の取り込みに注力しよう。
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パナソニック
・4Kチューナー TU-BUHD100