eスポーツや周辺商材の動きにも期待 ゲームショウ2019レポート


9月12日(木)~15日(日)の四日間、「ゲームショウ2019」が開催された。過去最大規模となる2417小間が出展。655企業・団体が参加し、このうち国内は350、海外は305であった。今年の傾向や目に付いた展示品を写真中心で紹介する。

総来場者数262,076人を集めるゲームの祭典

主催のCESA(コンピュータテンターテインメント協会)が発表したリリースによると、四日間の総来場者数は262,076人となった。9日(月)に上陸した台風15号の影響も危ぶまれたが、会場となった幕張メッセ周辺は停電などの影響も特になく、商談も活発に行われ、リニューアルした「TGSビジネスマッチングシステム」で成立した商談件数は1,496件と、昨年の倍以上だったという。

本記事で掲載する写真は、ビジネスデイの13日(金)のもの。日別での参加者数は34,977人。一般公開日の14日(土)と15日(日)はそれぞれ91,301人、102,333人と、ビジネスデイの3倍近い来場者数となっている。

ビジネスデイの13日(金)の会場の様子
ビジネスデイの13日(金)の会場の様子

今回、目玉の1つとなっていたのが、ドコモブースが大々的にアピールしていた5G関連だ。高速で安定した5G回線により、ゲームの世界がどう変わるのか訴える。

ドコモの5Gブース

ゲームショウといえば、精巧かつ迫力の作り物も見どころの1つ。カプコンのハンティングアクションゲーム「モンスターハンター」シリーズのブースでは、9月6日に発売されたばかりの新作「MONSTER HUNTER WORLD ICEBORNE」をイメージした等身大のセットが周囲の雰囲気を盛り上げていた。また、「バイオハザード」シリーズのスピンオフタイトルも披露。1対4でオンライン対戦するゲームになるという。

カプコンの「モンスターハンター」シリーズのブース
カプコンの「モンスターハンター」シリーズのブース

ソニー・インタラクティブエンタテインメントのPlayStationブースでは、スクウェア・エニックスのRPG「FinalFantsyVII REMAKE」やコーエーテクモゲームスの戦国アクションRPG「仁王2」をプレイアブルで展示。来場者が長い行列を作っていた。

会場をブルーに染めているのは、ソニー・インタラクティブエンタテインメントのPlayStationブースだ

eスポーツの追い風を受けるゲーミングPC市場

ゲーム好きにとってゲーミングPCが一番馴染み深い海外市場に比べ、国内市場はテレビと接続して使う家庭用ゲーム機や携帯型ゲーム機のシェアが強く、この傾向はすぐに変わることはないだろう。

とはいえ、eスポーツブームに押される形で、国内でもゲーミングPCはじわりと伸びてきている。eスポーツで利用されるゲーミングPCは、ハイスペックPCの代名詞でもあり、PC本体だけでなく周辺機器もハイスペックなもので揃えるのが普通だ。ハイスペックな製品は単価も高く、ユーザーは価格で妥協することよりも、性能や快適さを重視するため、店舗としてはぜひ売りたい商品と言える。以下、目立っていたところを写真で紹介する。

レノボ・ジャパンのゲーミングPCブランド「LEGION」ブースでは、ちょうど2.5次元俳優によるeスポーツチーム「AGP」結成イベントが行われていた。漫画やアニメを原作とする舞台などで活躍する俳優の中で、ゲーム好きが集まってチームを作ったという
レノボ・ジャパンのゲーミングPCブランド「LEGION」ブースでは、ちょうど2.5次元俳優によるeスポーツチーム「AGP」結成イベントが行われていた。漫画やアニメを原作とする舞台などで活躍する俳優の中で、ゲーム好きが集まってチームを作ったという
インテルブースに展示されていた、CPUに8コア16スレッドの第9世代Intel Core i9-9900K、グラフィックスにnVIDIAのGeForce RTX 2080 8GB GDDR6を搭載した、ユニットコムの「LEVEL-R039-LCi9K-VOA」。写真のゲームは「ストリートファイターV」で、ジョイスティックを接続している
日本HPのゲーミングブランド「OMEN」は、ブランドカラーを黒と赤のツートンから、グラデーションに変更し、ブースも暖色系のグラデーションでデザインしていた。写真は、9月2日に発表したばかりのゲーミングノートPC「OMEN X 2S 15」。キーボードとディスプレイの間に5.98型のセカンドディスプレイを搭載する
日本HPのゲーミングブランド「OMEN」は、ブランドカラーを黒と赤のツートンから、グラデーションに変更し、ブースも暖色系のグラデーションでデザインしていた。写真は、9月2日に発表したばかりのゲーミングノートPC「OMEN X 2S 15」。キーボードとディスプレイの間に5.98型のセカンドディスプレイを搭載する
ゲーミングPC用のケースやキーボード、マウス、システム冷却、電源、ファンなどを取り扱うCORSAIRのブースでは、プロゲーマーが組み立てた自作マシンを展示
ゲーミングPC用のケースやキーボード、マウス、システム冷却、電源、ファンなどを取り扱うCORSAIRのブースでは、プロゲーマーが組み立てた自作マシンを展示
ブースをサーカスのイメージにして出展していたアイ・オー・データ機器。eスポーツも含め、自分や他人のプレイ画面をネット配信で実況するときなどに使うゲームキャプチャもじりじりと伸びている分野だ
ブースをサーカスのイメージにして出展していたアイ・オー・データ機器。eスポーツも含め、自分や他人のプレイ画面をネット配信で実況するときなどに使うゲームキャプチャもじりじりと伸びている分野だ
ゲーミングチェアブランドのAKRACINGのブース。レーシングチェアをイメージしたゲーミングチェアを多数展示していた。昨今、PC用の快適なチェアを探していて、ゲーミングチェアに落ち着くという話を耳にすることが増えている。量販店のPCコーナーにPCデスクやPCチェアを置く店舗が減っていることもあり、ゲーミングチェアも伸びてきている市場だ
ゲーミングチェアブランドのAKRACINGのブース。レーシングチェアをイメージしたゲーミングチェアを多数展示していた。昨今、PC用の快適なチェアを探していて、ゲーミングチェアに落ち着くという話を耳にすることが増えている。量販店のPCコーナーにPCデスクやPCチェアを置く店舗が減っていることもあり、ゲーミングチェアも伸びてきている市場だ